「透明」になんかされるものか --鷲田清一エッセイ集

72件の記録
- ハム@unia2025年8月4日読み終わった今の若い人たちは〜みたいな言説って自分も言ってしまうけど同じ時代を生きているようで見えているものがまるで違うのだからアプローチだって違って当然なことを忘れがち。 歴史の脈拍を追うことは難しい。 鷲田さんクラスの人でもそうなのだから。 歴史を振り返ればそのムーブはおかしいとか、その流れは必然なのになぜ気付かなかったのかとか言えるけど、リアルタイムでそれらを把握することの難しさを人はスルーしてしまう。 昨今の流れは「大きな否定」ではなく「小さな肯定」の積み重ねと鷲田さんは言う。 世代論ではないが、上の世代の「大きな否定」とは違う「小さな肯定」というムーブを認識しづらい上の世代の人にとっては、若い人のやっていることが奇怪に見えて仕方がないんだろうと思う。 「多様性」という言葉はアパルトヘイトの言い換えにすぎないのではないか。 強い言葉だけど、いわゆる知識人の本には等しくこの言説が飛び交う気がする。 安易な「多様性」ほど恐ろしいものはない。
- 極光@aurora_20192025年7月20日読み終わった「いろんな人と巡りあうとき、「誰」と向き合っているかが大切なのに、往々にしてどういう属性の「人」かしか視野に入れていないように見える。」という一文が刺さった。多様性を謳いながら、実際は自分と価値観の合う人としか関わらないようにして、静かに分断が進んでいく社会に警鐘を鳴らしているかのようだった。
- Rie@rie_bookdam2025年6月16日気になる読みたい大好きな鷲田清一先生のエッセイとは、気になる。「聴くことの力」「死なないでいる理由」「大事なものは目に見えにくい」はどれも付箋がいっぱい付いた。
- 朝日出版社@asahipress2025年6月9日出版社より過去に起きたことにはどういった蓄積、連なりがあったのか、 いま起きていることはこの先にどうつながっていくのか? 戦禍のウクライナから来日した詩人のことば、「透明化されている人々」に言及し話題を呼んだ投稿など、 いま私たちが直面する問題について、鷲田さんの言葉でひも解く一冊です。 ぜひめくってみてください。
- えのもと@_n_em_2025年6月7日読んでる"(略)問題提起は、この社会のあり方が辛い、苦しい、不平等で悔しいという人たちからしかなされない。そういう人たちの異議申し立てがなかったら、今日いわれる性差別やパワーハラスメントも問題として浮上してはこなかったのだ。 ホロコースト生還者、エリ・ヴィーゼルの言葉を引けば、「愛の反対は憎しみではない。無関心だ」。関心(インタレスト)を持ちあうというこの相互のリスペクトがあってはじめて民主主義は機能する。"