水車小屋のネネ
273件の記録
- 猯@647k382026年5月27日読み始めた音声本ほんわか癒し系🤗カバーから、カスの児童虐待生活が始まって絶句した クソクソムカつく!!、!、 リアルに"ありふれてそう"な踏みにじり方されてんのに、書き方がサラッとしてて、主人公が麻痺してるせいなのか深刻に捉えられてない感じは作者由来なのかわかんなくて、先の展開が怖い この怒りと苛立ちは後で解消されるのか?頼むぜ…


- 小吉と影丸@kokikage2026年5月16日読み終わった長編なのに読みやすく飽きない。 ミミという水車小屋住みの賢いヨウムの太い横軸があって、そこに複数の登場人物の視点の縦糸で物語が進む。 しかも、誰かの親切が誰かを救い繋げていくから、ドライブ感もある。そのドライブは、気持ちいい風がずっとそばに吹いてるみたいな。 ミミの翼の軽やかな音と、その歌声とともに。 親切って言葉を、長く忘れていた気がする。 物語は、誰かに親切にすること、そのささやかな良心が子どもだった誰かを形づくり、その誰かがまた同じことを次の世代へ渡していく。その小さいけれども大きなサイクルが10年ごとに語られる。 その親切の形は、姉妹のうち姉のおおらかな性格というのもあったかもしれないけど、やっぱりミミの主人夫婦でそば屋の守さんと浪子さんからスタートしたんだろう。それから杉子さんも。 あの人たちがいなければ、姉妹は違う生き方をしていた。 たくさんの人の良心が、姉妹、特に8歳だった妹の律を、作り上げている。でもこれって、本当は普通なことのはずだよね。そういうことを、久しく意識してなかったなぁと読み終えて思う。 別れがあっても新しい出会いがある、そこにはいつだって、誰かの親切が存在してる。自分がそうしたいだけ。だから、相手がその親切を受け止めてくれなくてもそれはそれでいい。いいな、そういう心の持ちよう。つい、恩着せがましくなったり、過剰に期待したり、重く考えてしまうから、自分の場合。 ほんの少しだけわがままを言えば。 もう少し姉の理佐と聡さんの近づいていく感じ、理佐視点での心の動きは読みたかったな。まあ、そこを書き込みすぎると、全体のドライブ感を停滞させる気もするし、恋愛の温度感と、今回のテーマは少し距離があるから、ない方がいいのもわかるけどね。


nica@nica2026年5月15日読み終わった書店で買った本やっと文庫化したので早速購入して 即読み 鳥が好きなのでネネが可愛くてとても読み応えがあった でも少々長くて中だるみはあったけど みんな幸せで良かった
釣り好きおじさん@sakura_nyanco2026年5月13日買った積読中注文していた本書が届きました。 手にした時表紙が違っていたので、アレっと思いましたが、デカ帯仕様の表紙の下に本来の表紙がしてありました。装丁が綺麗な本の所有は心が満たされます。因みに単行本仕様です。 勿論、読まさせて頂きます。(すぐにではないですけど) 今月は爆買いしたので、来月からは抑えます。 何より積読は減らしたいのでwww



きみまめ🫛@kimi_mame2026年5月8日読み終わった姉の短大の入学費用を使い込み、妹には虐待をする。実の母親はそんな再婚相手についてしまい、子どもと向き合わない。この最悪な状況から逃げるべく独立する決意をした姉妹の40年にわたる出会いと別れの物語。 辛い状況から始まった物語なのに、出会った人たちと鳥1羽に優しく見守られ、ゆっくりと穏やかに、時にはハプニングがあったりと、でも淡々と時は過ぎていく。 幸せとは何なのか。互いに支え合い感謝し合いながら、穏やかに強く生きていく。その先に本当の幸せがあるのかも知れない。


框@kei_08142026年5月6日読み終わった読み終わったあと、ほぅ…と安堵のため息をつくような一冊だった。 幼い姉妹を育児放棄する母親には、強い憤りを感じたけど、周りの人たちが本当に優しい人たちで良かった。私も、他人に対して優しくありたいと思ってはいるけど、この登場人物たちのように出来るかと言われれば出来ないから、こんなふうになりたいなと思った。ヨウムは頭が良いし、寿命も長いし、人間の良きパートナーになれるんだと思った。



カササギ@Kasadagi_shobo2026年5月2日読み終わった借りてきた心に残る一節もう返す〈誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよ〉 帯に書かれた言葉 私も御守りにしたい 私が読んだ本は10刷だった、文庫本も出てきっとこれからもたくさん読まれるのだろうな 挿絵も含めて大好きな作品








綾鷹@ayataka2026年4月29日身勝手な親から逃れた18歳と8歳の姉妹が、山間の町の水車小屋で暮らす賢いヨウムの「ネネ」や周囲の人々に支えられながら、40年間にわたって助け合い、絆を深めていく物語。 ただただ温かい物語だった。 「自分はおそらく姉やあの人たちや、これまでに出会ったあらゆる人々の良心でできあがっている」という律の言葉はじんわり心に沁みる。。 正直、こんなに美しい世界は現実に存在しないだろうと思ってしまう。 だけど、登場人物の不器用な真っ直ぐさ、相手を想うこと、人との繋がり、人を信頼すること...この本に描かれている温かさが、自分も人に優しくありたいと思わせてくれる。 ・一人でちゃんとやってるって本人も思ってただろうし、私も思ってたけれども、本当は、母親は心のどこかで男の人に頼りたかったのかもしれない、と思い至ると、理佐は泣きたくなる。 自分はまだ頼りないけれども、十八歳になって、高校も卒業した。それから二年また学業に就くとはいえ、平日はアルバイトをして日々の出費は自分でまかなっているし、アルバイト先でさまざまな年代の同僚の女の人たちと話すうちに、世の中の仕組みもぼんやりと見えてきた。 大人だと言い切るにはまだ少し足りなかったかもしれないが、もうすぐ大人になるだろうとい う実感はあった。 どうして私じゃだめなの?と母親にたずねたかったけれども、成人した男と自分を頼りになる相手として比べるのは、理佐の中では正当なことであるのに対して、母親の中では違うことなのだということも、なんとなくわかっていた。わかることが悔しかった。 そんなに男の人と私たちは違うんだろうか。理佐はそう思いながら、とりあえず同じバスに乗っている男性を探してみる。 運転手さんと通路を隔てて向かい側の席に座っているおじいさんが、このバスの中では男性だ。バスの運転ができるのはすばらしいことだと思うけれども、私も学校に行って訓練をすればちゃんとこなせると理佐は考える。隣の席のおじいさんは、険しい顔で居眠りをしている。 居眠りなら理佐でもできる。 ・部屋に帰ると理佐は、テレビを観ながら律が選んだパイナップルの柄の布で巾着を作った。 母親が短大の入学金を振り込んでいないことが発覚して以来、一度も針を動かしていなかったので、律のために簡単な巾着を作るだけでもものすごく気が晴れた。 いつもより丁寧に縫って、三晩かけて完成させて律にあげると、お姉ちゃんすごいね! とても喜んだ。すごいかな?と訊き返すと、気が付いたらこんなもの作ってるなんてすごいよ!びっくりした!と律は目を輝かせた。 律はほとんど大人みたいな口をきくこともあるし、子供扱いをして変に甘やかしたりしたくない、と理佐は常々考えていたのだが、その時はどうしても自然に手が出て、目の前の律の頭をなでた。まだ小さな、子供の頭だった。 ・私さ、七月に百貨店にお父さんと行って、服が決まらなかったんだよ、二人で何買ったらいいかわからなくなってさ、私にどういう服が似合うとか、私がお店の人に着せてもらってみてもお父さんわからなくて、そのことをすごく気にしててさ、と寛実が律に言っているのが聞こ えた。「私はお父さんといて、毎日将棋したりして楽しいんだけど、お父さんはお母さんがいないことをたまにすごく気にしてて、私に女の子らしいことを何も教えてやれないって言うんだけど、でもべつにいいよね」 こうやってりっちゃんのおねえちゃんとかりっちゃんが手伝ってくれるんならさ、そんなに気にしなくていいよね、私もわからないことがあったら二人に相談するし、と寛実は続けた。 「じゃあ私もわからないことがあったら相談していい?」 理佐がそうたずねると、もちろんいいよ、と寛実はうなずいた。一緒にいいように考えていこうよ、と寛実と理佐の真ん中にいた律は、二人の背中を軽く叩いた。 ・はぎれのワゴンの所に戻ると、これ二百円なんだけど、買っていい?と律が大きなスマイルマークの図案が散らばっている生地を見せてきた。いいよ、とうなずくと、やった、と律はうれしそうに笑った。 「また松ぼっくり入れる巾着を作ろうか?」 「自分で折ってブックカバーを作るよ」 律の言葉に、そうか、と理佐はうなずく。 「ケープを作って、ワンピースも作って、もう作るものがないのかと思うとちょっと寂しいな」 「じゃあ自分用に何か作れば?」 律に言われて、自分用に、というのをまったく考えていなかった理佐は、驚いたように少しの間目を見開いて、それもそうだね、と言った。 「でも今度は杉子さんの帽子か、浪子さんのエプロンを作ろうかな」「そうやって好きなだけうまくなってから、自分のを作ったらいいよ」理佐は、わかった、とうなずきながら、来年は婦人会はどの曲を歌うのだろうと考え、寛実はなんという曲を弾くのだろうと想像した。それまでは、自分と周りの人たちのために、何か少しずつ作ることができたらいいと思った。 ・杉子さんや寛実や律に囲まれた園山さんが、細身の体で腕を組んで自宅の門の前で今か今かという様子で理佐を待っていたのが、申し訳ないけれどもなんだかおもしろく見えて、わざわざすみません、と理佐は笑いながら頭を下げた。 足踏みミシンは、それも倉庫にあったからと園山さんが貸してくれたリヤカーに積んで、みんなで進んだ。園山さんの息子さんも不意に現れて、寛実や律と一緒にリヤカーを押して手伝 ってくれた。 アパートに到着すると、その場にいる全員で、ミシンとその台に群がるようにして持てるところを持ち、部屋の中に運び込んだ。重そうに見えるけど、何人かで持つとぜんぜん重くなかったね、と律が言っていたことが、理佐はなぜか長い間忘れられなかった。手伝ってくれた人たちにお茶でも出そうとお湯を沸かそうとしたけれども、じゃあまた、と言い合いながらみんないつの間にか帰っていた。 ・山下さんは本当のことを話している、と聡は思った。その時聡が感じたのは、他人の来し方を耳にすることの気詰まりさではなく、本当のことだけを話してくれるとわかっている人と接する時の不思議な気楽さだった。聡の周りが全員嘘つきばかりだったわけではないし、現に今は嘘をつく必要のない生き方をしている人のほうが多いのだが、聡はあまりにも、自分の弱さを正当化するためだとか、誰かに罪悪感を抱かせるために口を開く人々の言葉を真に受けながら生きてきた。その人たちの保身に、どこまでも翻弄されながら生きてきた。 山下さんの話を聞きながら、聡は、けれども結局、自分は自分で思うほど他人を否定して生きてきたわけでもないことに気が付いた。確かに、家族に起こったことは、不幸という以上に許せないだろうし、生きている者たちとは一生和解などできないだろうし、自分が人と関わっていくことへの倍頼を大きく損なったけれども、だからといって自分が他人からまったく助けられたことも、他人に興味を持ったこともないということはないと思った。聡には、自暴自棄になっている時に支援団体につなげてくれた友人がいたし、その団体の人々が親身になってくれたし、自動車部品の工場でも挨拶を交わし合う同僚がいたし、川村杉子さんは家を貸してくれた。 「よかったですよね」聡はほとんど何も考えずにそう言った。そんなふうに話せることに喜びを感じた。「自分にはもう家族はいません。でも、だからといって何もかも投げ出すことはないんだと思いました」 今本当に思いました、と聡は山下さんの方に体と顔を向けて言った。 ・「中に入る?」 「ここでいい」 聡の言葉に、山下さんは無言でうなずく。 「話したいことがあって。自分のことなんだけど。自分は若い時にひどい挫折をして、それで もう、自分は終わった人間なんだと思ってて、それならどこにでも行ってそこで浦えようと思って、ここに働きに来た」 山下さんはじっと聞いていた。聡が、次の言葉を探しながら息を吸うと、続けて、という声が聞こえた。 「何でもどうにでもなったらいいと思ってた。でも、きみの就職が決まった時に、一年後もうまくやれてるだろうか、そうだったらいいなと思ったんだ。自分のことでも他人のことでも、一年後のことなんて考えたのは二十歳の時以来だ」顔が熱くなってきたので、聡はフードを利いで玄関口に立っている山下さんを見つめた。山下さんも、目を逸らさなかった。「そういうふうに思えるってことは、まだ終わりじゃないからだと気が付いた。きみが近くにいると、自分はたぶん勇気を持つことができる。報われないことを恐れなくて済んで、自分がそうしていたいだけ誠実でいられるんじゃないかと思う。守さんを迎えに行った時だってそうだった。そのことについて、感謝を伝えたかった。どうもありがとう」山下さんは変な顔はしなかった。代わりに、ほんの少しだけ笑って、話を聞けて良かった、と言った。 「今お茶を淹れたところで」 「うん」 「飲んだらネネの様子を見に行って、浪子さんと守さんのところに行く」 聡がうなずくと、山下さんが手を伸ばして、聡の前腕にそっとさわった。 「それまで話をしていって」 「わかった」 それから一緒に行ってもいい。目の前を横切る雪が強くなるのを眺めながら、聡はその向こうにいる山下さんをじっと見つめていた。そして、自分はもう、どうでもいいなどと思うことはないだろうということを、強く確言した。 ・陽が落ちる直前の渓谷を眺めながら、律は地元の駅へと帰っていた。恵まれた人生だと思った。母親の婚約者に家から閉め出されて、夜の十時に公園で本を読んでいた子供が、大人になって自分の稼ぎで特急に乗って、輝く渓谷をぼんやり眺めている。自分を家から連れ出す決断をした姉には感謝してもしきれないし、周囲の人々も自分たちをちゃんと見守ってくれた。義兄も浪子さんも守さんも杉子さんも藤沢先生も榊原さんも、それぞれの局面で善意を持って接してくれた。 自分はおそらく姉やあの人たちや、これまでに出会ったあらゆる人々の良心でできあがっている。 ・「迷惑かもしれないけど、孫みたいに思うところもあったんだよね」榊原さんは、五分の一ほどまでに減った寿司桶を見下ろし、庭の花木を見上げた。「とても寂しい」「寿司がなくなるのが寂しいみたいに見えたよ、今」「違う。研司君がいなくなることだ」 寛実の言葉に、榊原さんは花木でも人々でもない方向に視線を向けて、顔を見られまいとしたように見えた。 「いなくなりはしませんよ。母親もいるしときどき帰ってきます」「でも期限は決まってないんだろう?」 「そうですね」 「いいことだ」榊原さんは、そう言ったらそれがよりいいことになるとでもいうような様子で続けた。「誇らしい」 「よその息子さんに何言ってんのよ」 寛実は笑って、残ったローストビーフを指さし、持って帰る?と研司にたずねた。研司は、お願いします、とうなずいていた。律の肩にやってきたネネが、持って帰る?と律に向かって寛実の真似をしたので、お願いします、と同じやりとりをした。 ・「山下さんが昔話してくれた、いろんな人によくしてもらって、それでお姉さんに勇気があったから自分はこんな人間になったんだっていう話を思い出して」研司は、ネネに髪を摘まれながら、律と同じ方向に視線をやる。「自分もそうなのかもしれないと思ったんです。山下さんもだし、榊原さんもそうだし、鮫渕さんも理佐さんも、守さんとか渡子さんも自分によくしてくれたから。もちろんネネもな」 研司はネネを見上げて笑う。ネネの頭と研司の肩が夕日に照らされている。 「自分が元から持っているものはたぶん何もなくて、そうやって出会った人が分けてくれたいい部分で自分はたぶん生きてるって。だから誰かの役に立ちたいって思うことは、はじめから何でも持ってる人が持っている自由からしたら制約に見えたりするのかもしれない。けれどもそのことは自分に道みたいなものを示してくれたし、幸せなことだと思います」 律は長い間何も言えなかった。悲しいのでもうれしいのでもない感慨が、自分の喉を詰まらせていることだけが明らかだった。 陽が落ちきる直前に、それはよかった、と律はやっと言った。本当によかった。 ・女の子が住む町へは、十七時頃に戻った。まだ空は明るかったので、律は、川沿いを一緒に散歩してもらってもいいですか?と女の子に頼んだ。女の子が少し迷った後うなずいたので、やった、と律は川べりへと向かう階段を急いで降りていった。 この町の川岸の建物は、後方が川の側にせり出していて、建物自体が崖のようにそびえ立って見えた。同じようなピンク色の四角い洗濯物が、三階のベランダでゆらゆらしている家を指さして、あれは何をしてる家か知ってます?と女の子にたずねると、美容院だったと思う、と彼女は答える。 「家を見るのがわりと好きなんだけど、家の裏を見るのが特に好きなんですよ」女の子は無反応だったが、律はかまわずに続ける。「なんかどの人も生活してるんだなあと思って。当たり前のことだけど。そしたらなんか謙虚なのかえらそうなのかわからない気持ちになるんです。自分が物事をすごくわかってる人間みたいな気分がしてきて。自分はそういう人間になりたかったんだから、今はまあ不満を言うのはよしてやろうかって。どこの誰だかわからない人間も、めんどくさいなあってたぶん思いながら洗濯とかしてるんだから、自分も帰って手をつけられることからやるかって」 ざあざあという川の音が常に聞こえていたので、律はいつもより大きな声で話した。けれども、女の子に伝わらないならそれはそれでいいと思っていた。 ・・・・・みが悪い、という声が、川の音に紛れて聞こえてきたので、律が、ええ?と訊き返すと、趣味が悪いって言ったの!と女の子は言う。 「そうですね。趣味が悪いしかっこ悪い。他人の生活だとか人生について想像するなんて。そんなこと考えずに、自分の居心地の良さのことだけを考えてる人の方が素敵な人生を送れるはずなのに!」 川の音に負けないように律が声を張り上げると、女の子はうなずく。律は、でも自分は、自分の居心地の良さのことばっかり考えてる大人から、家を閉め出されたりしたこともあったんで、そういうことばっかりは考えられなくなったんです、と打ち明ける。 女の子が立ち止まる。律は、河原の大きな石を踏みしめながら、水際のところまで歩いていって立ち止まる。流れの速い水面に、夕方の光が無数に反射している。 ・自分がそういう生き方をしてみようと思ったのは、律を受け持つことになってからだと藤沢先生は最近話してくれた。それまでの自分は、教師の一家に生まれて、女で、一人っ子で、可能ならば同じような身分の人と結婚をして、子供を産んで、教師という人生の中で祖父や母親や父親が辿った昇進の後を追うことが何より望ましいと長いこと聞かされてきて、そのことにようやく疑問を持ち始めたけれどもどうしたらいいかわからないだけの人間だった、と藤沢先生は語った。けれども、山下さんのお姉さんが現れて、自分の生徒と一緒にすごく思い切った生活を始めて、本当に心配でたまらないけれどもなんとか暮らしを立ち行かせようとしているのを見て、自分がその手助けができるんだとわかった時に、私なんかの助けは誰もいらないだろうって思うのをやめたんですよ。 ・律が冷蔵庫から四角い大きなバットを取り出し、姉が皿を用意してその場にいる人たちに渡すと、それぞれが好きなだけプリンを皿にとって食べ始めた。壁際の椅子に座ってプリンを食べながら、律は行き交う人々をぼんやりと眺めた。プリンはおいしかったし、勝手に淹れて飲んでいる紅茶もおいしかった。その場にいる人たちは親しい間柄の人もいればそうじゃない人同士もいたけれども、おおむね楽しそうに話したり、律と同じように静かに座っていたりした。 しばらくの間、自分という人間がおらず、何もしなくていいように感じることを気分良く思いながら、律は去っていった守さんや杉子さんや、この場にいない藤沢先生のことを思い出していた。彼らもその場にいるような気がした。誰かが誰かの心に生きているというありふれた物言いを実感した。むしろ彼らや、ここにいる人たちの良心の集合こそが自分なのだという気がした。 律はプリンを食べながら、背中側の壁に掛かった杉子さんの絵を見上げた。最後に描いた、菜の花とそれにつかまるてんとう虫が前景に描かれた、菜の花畑の絵だった。何か言葉を思い付くことはなかった。ただ、満足だと思った。
白玉庵@shfttg2026年4月27日読み終わった好き『この世にたやすい仕事はない』しか読んだことがなくて、これもそんなオフビートな話だろうと読み始めたら、真摯な長篇だった。突飛な設定だけどわざとらしさはなく、小さな物語が丁寧に積み重ねられていく。音楽、映画が、「そうそう、あれあれ」と楽しかったし、ヨウムのネネが好きになってしまって、読み終わるのが寂しかった。谷崎潤一郎賞とるのも納得。 コーチュラでデビッド・バーンが言ってたLove and kindness are a form of resistance.と通じるものがある。(そしてトーキングヘッズも作中に出てくる) プレイリスト作ってる人いそうだな、探してみよう。 追記。蕎麦と『グロリア』が好きな人におすすめ!









ちょび@greenapple42026年4月23日読み始めた読み終わった初めての津村作品を手に取る この他に"この世にたやすい仕事はない"が積読となっている。 読後、子どもの頃の故郷を想った。 もうこの世に存在しない桃源郷、帰りたいと、そして優しさにいつまでも浸っていたいと思った。 そんな世界が展開する優しい物語です。






月@gladysandme2026年4月6日聴いてるオーディブルで聴いてるけど、あまりに素敵で紙の本を手元に置きたくなってきた。 たくさんの曲のタイトルとエピソードが登場する物語だが、時代の流れや、その時代を象徴するようなアーティスト名が出てくるのを面白く読んで(聴いて)いる。 家族または他人同士がただ相手を思いやり、それが連鎖していく話の展開にとても心が安らいでいる。

たびたび@tabitabi2026年4月5日読み終わった最近色々なニュースで心がささくれ立っていたので、人間って良いなと思えるこの作品があたたかくありがたかった。 時代によって登場する映画や音楽が変わっているのも良かった。









soi@soi_i222026年4月5日読み終わったまた読みたい「誰かに親切にしなきゃ、人生は長くて退屈なものですよ」 律や理佐をいつも見守っていた藤沢先生の言葉、確かにそうなのかもしれない。 周りの人からもらった優しさを受ける側から、 だんだんとそれを与える立場に変わっていく。 人との関わりあいによって人生は成り立っていて、その出会いにより日々に彩りも生まれる。 優しさの循環のようなものを感じて心がほんのり暖かくなった。


文音こずむ@ayanekozumu2026年2月22日読み終わったふとした時の登場人物たちの会話が深い。ネネをたいそう大事にするような、そういう人が私の周りにいるのかと自問自答する 登場人物たちは自己評価が低めだけどだからといって手を差し伸べないことがないのが素敵だと思った。手を差し伸べることは魂を分け与えてずっと生きることなのかもしれない


*まぐ*@magu_chang2026年2月14日読み終わった姉妹の40年間を周りの人々と共に紡いでいく物語は自分も共にその40年間の時間の中にいたかとような気持ちになった。景色や情景がはっきりと目に浮かぶ、何故か懐かしい感覚にもなった。私はこの先もこの本を大切にすると思う。

菜摘@natsu_2026年2月12日読み終わった出会えて良かった作品。 津村さんらしい、ネネの登場は奇想天外だけど、心情描写がリアルでどんどん引き込まれた。 出会うべくして出会った、直向きな人たちの物語。 藤沢先生の「誰かに親切にしなきゃ、人生は長くて退屈なものですよ」て言葉が心に残った。 欲を言えば後半も理佐視点が見たかったな。 数年後に再読したくなりそうな予感がする。





読書日和@miou-books2026年2月6日読み終わった18歳と8歳の姉妹がたどり着いた町で出会った、しゃべる鳥〈ネネ〉。 ネネに見守られながら、変転していくいくつもの人生。 助け合い、支え合う人々の40年を描いた長編小説。 図書館で長く長く順番待ちをして、 ようやく私のところに回ってきた一冊だった。 1981年から2021年までの40年間、 ある姉妹の人生が丹念に描かれている大作なのに、 通勤電車で1週間、夢中になって読んでしまった。 この本のテーマは「善意」だと思う。 悪い人は出てこない。 物語のはじめ、姉妹は周囲の大人の善意を受け取る側にいる。 でも、べたべたに甘えることはなく、 淡々と、自分たちにできること、やるべきことを必死にこなしていく。 各章は10年ごとに切り替わり、 姉妹が受け取った善意は、次の誰かへと静かに引き継がれていく。 派手な出来事はない。 けれど、物語の隅々まで、押しつけがましさのない善意が行き渡っていて、 読んでいるこちらの心まで、少しずつ整えられていく。 先月から仕事で、生活も心も荒れ荒れだったけれど、この本に、確かに救われた。 特に心に残った部分、2か所だけ厳選で記録。 「誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよ」 「自分が元から持っているものはたぶん何もなくて、そうやって出会った人が分けてくれたいい部分で自分はたぶん生きてるって。だから誰かの役に立ちたいって思うことは、はじめから何でも持ってる人が持っている自由からしたら制約に見えたりするのかもしれない。けれどもそのことは自分に道みたいなものを示してくれたし、幸せなことだと思います」




花生豆花@peanutsdouhua2026年2月5日読み終わったオーディブル「誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよ」(藤沢先生) 淡々とした中に、驚くほど味わい深い言葉が散りばめられている。読んでよかった。心地よい読後感。


くゆる@kuyuru2026年2月4日読み終わったヨウムのネネと律の長い長いライフログのような物語。 時代や環境が変わっても変わらぬみなさんの優しさに心がほっこりと温まりました。 ここからは個人的な話ですが.. こちらブックカフェに置いてあり、あまりにも面白くて3時間読み続け、翌日買いに走りました。 四六判の小説を買ったのは初めて。でもこれは手元に持っておきたい、大切な1冊になりました。 偶然手に取ったのですが、間違いなく人生のベスト3に入る、良い出会いになりました。



しおり@Kaffee58882026年2月3日読み終わった会社の人にお勧めの一冊を借りて。 なんだか貸してくれた人の雰囲気が滲み出ていてとてもいい作品だったなぁ。 生活って安心できる場所でないと帰ってくる場所にも生きて行く場所にも成り立たないんだな、と感じた。誰かと繋がることでようやく根っこが生えて生活になって行く、そんな人生の一端を覗かせてもらえる作品でした。大きな事故や事件は起きないけれど、人生において起こりうるかもしれないという彼女や彼たちにとっての大事件が丁寧に描かれている。 多分この世の中には家に帰りたくないこどもたちが多くいるんだと思う。家庭内の事情とか、こどもにはどうしようもないこと。親だってひとりの人間で、でもこどもにとっては親は一人の人間というよりは「親」にしかならない。最近のSNSとかで見かけるやばい親とかって「親」じゃなくて自分の居心地のいいような場所に身を置きたがってるだけのただのヒトなんだろうな、と思う。私は子供も居ないので、そう想像することしかできないのでひとまずこの話題は包むとして。 生きるってことは、生活を続けるってこと。 人と人が出会うことによって、人生になって行くんだな、と感じた。わたしも、なんかこういう田舎特有のこの誰かに見守ってもらえてる、誰かに気にかけてもらえてるという感覚、欲しいなぁ。都会は寒過ぎるよ。










- ごっちん@ikuko04182025年12月30日読み終わった厚い と思ったら新聞小説だったのだ。 喋る鳥や、水車小屋の仕組みなど、ちょっと突拍子のない設定もあるけれど、読んでいくとどんどん立体的にリアルなものになってくる。 設定の不思議さよりも、物語の中心にずっと芯のように描かれていることあって、それが太くて強いからかな? 2人の姉妹が成長していくのに、たくさんのことが起こって、いろいろな人と関わっていく。 いま、自分の身の回りにいる子供たち(小さな頃から知っている)を見てると、人が育っていく過程で実はたくさんの大人たちが関わっていたりすることに気がつく。 関わりというと大袈裟だけど、元気かな、大きくなったな、とかのちょっと気にかけるという程度のことから、学校の登下校の途中に会うとか、風邪ひいたらジュース買っていくとか、お年玉をあげるかどうかを迷ってみたりとか。 周りの大人たちが彼や彼女のことを思ったり、気遣ったり、考えたり、あたふたしたり。 大人になってみると、いろんな大人たちが関わってくれていたんだなぁと気づく。 たぶん自分が子供の時も。 そして、大人ってもっと「大人してる」と思っていたけど、実は中身はあんまり変わってなかったりする。 親切にするっていう行動にも、まだ迷ったり躊躇したり、やっぱり静観したりもする。 会話もセリフのようでなく、言えることや言わないことがあるのも、とってもリアルだった。 「自分はおそらく姉やあの人たちや、これまでに出会ったあらゆる人々の良心でできあがっている」 時間があったらまた読み返して、感想を書いてみたいなぁ。 挿絵のほんわかした雰囲気も合っていた。 新聞の時の挿絵も全部見てみたい。 映画「グロリア」もまた見てみたい。 長い物語でたくさん人物が出てきたり、居なくなったりするのは、前に読んだ「光の犬」と似てる。 どちらかというと「居なくなる」のに近い年齢に私はなってきたんだなぁ〜。

ミドリ@midori_su2025年11月3日読み終わった一人が気楽でいい!と思う反面、人と人との関わり合いはとてもあたたかくていいものだな...と自分の突っ張っていた心が穏やかに優しくなれる一冊でした。 ⌜ 誰かに親切にしなきゃ、人生は長くて退屈なものですよ⌟ ⌜ 自分が元から持っているものはたぶん何もなくて、そうやって出会った人が分けてくれたいい部分で自分はたぶん生きてる⌟







noripiii@quadspin_norimusubi2025年10月25日読み終わった今週、お風呂と寝る前にちょこちょこ読み進めて、終わり。今年読んだ本の中で一二を争う良さ。津村さん凄い。書き写しておきたい文章がいっぱいだ。私も、いろんな人の良心でできている、と思う。







noripiii@quadspin_norimusubi2025年10月17日読んでる@ YOUR SIDE COFFEEネネちゃん、いいなあ。これからどうなるんだ、りっちゃん。事件が起きて欲しいような、起きて欲しくないような。



もりもと@mori_112025年8月30日読み終わった日々少しずつ読んでいたので、読みおわるのが寂しかった。 みんな何も持たずに生まれてきて周りの人たちから良心を受け取って、自分もまた人に親切にして…そうやって生きていくんだな〜としみじみ感じる。


藤@fuji1232025年8月10日読み終わったいいお話読めたな〜 姉妹の周りの人たちの反応がリアルなのが印象に残った。 自認と他人から見た印象は案外違うものだな〜とも思った。 小学生のときのりっちゃんは『虎に翼』の優未を思い出して可愛かった。 ゆっくり読みたい本だから文庫版が出たら買おう。

aida@9mor12025年7月30日読み終わったオーディブルで長い時間をかけて聴いた。長い時間の物語なのでその付き合いかたが合っていたと思う。人の善意が繋がっていく話で人の善性を信じたいと思った。


水規@aqua37102025年7月29日読み終わった理佐と律が親から独立しようと決意した時、水車小屋で蕎麦を挽く臼を監視する役割を受けもってるヨウムのネネと出会い世話をしていく物語。周りの人たちがとても優しくて、ふたりの生活が年代と共に穏やかに変化していく。ネネも色んな人に世話してもらって色んなものを学んでいくのがよかった。誰しも出会いと別れを繰り返して歳を取っていくんだな。

トマト1号@tomato_12025年7月18日読み終わったaudibleで読了。第一話途中まで聴いたあと間があいたけど、昨日第三話まで。今日最後まで。(追記25.10.26) ---- audibleで物語を聴くのは気持ち悪くて何度か挫折したけど、これは大丈夫そう。 皆さんちょっとずつ読み進めているようなので私もちょっとずつ聴こう。 しかし、最後に聴いたのが8/22。 記憶を手繰り寄せるにはaudibleは不便。本なら見開きで目に入ってくるから続けるのがスムーズね。
葉鳥@kihariko2025年7月13日かつて読んだブックチューバーのマサキさんが紹介されていて気になった作品。 姉妹の40年を描いた物語。姉が18歳、妹が8歳から始まり、2人が辿り着いた喋る鳥のネネが住む水車小屋が近くにあるお蕎麦屋さんを中心とした生活が続いていく。ネネの存在もさることながら、周囲の人たちの優しさと温かさに支えられた毎日の積み重ねに心がじんわりとする。 元々は新聞の連載だったらしい。毎日少しずつじっくりと読んでいくのに向いているお話だと思った。 これもオーディブルで聴いてそちらはそちらで良さがあったが、紙の本でも読みたいのでいずれ買いたい。






ミオReads@hanamio032025年7月5日読み終わった続きが気になって早起きしたの久しぶりだ。 生きているわけではなく死んでいないだけという人が、自分の未来は特に見ていなくとも「だれか自分以外の人の未来がうまくいくといいと思った」瞬間に、未来を思えてうれしかった、しかもそれが「転職先でうまくいきますように」という、言ってしまえば「生きている」人間には普通を思うことで、でもそこに真剣な祈りや願いがあることに、その発見にうち震えるような喜びがあった。人が希望を持つ瞬間に立ち会えることが、たまらなく嬉しかった。 「誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよ。」 そうなのかもしれない、と40年をかけて読ませてくれた。してもらうだけではなく、してもらったことを受け渡したくなる、そういう時間と視野と人生の余力が、10年ごとに変わっていく。 そしてずっとネネがいる。 困ったり、弱ったり、死んでいないだけになったり、そういうときになんとか転がり込んで歌い喋り踊りコミュニケーションを取るヨウムの姿にぼう然として、ネネにとって自分が当たり前になるぐらいまでぼう然として、それからまた、自分の足でネネの水車小屋から出て行く。 「またねっ!」 そう言ってくれるネネがいるから、自分の足で出て行ける。 素晴らしい物語だった。読めてよかった。





ミオReads@hanamio032025年7月3日読み始めた図書館の予約の順番が回ってきた。半年待ちぐらいだったと思う。なにせ、何故予約を入れたのか、どんな本なのか、全く思い出せない。毎日新聞の書評で知ったのは間違いないんだけど(毎日新聞出版だから)。 だけど、読み始めた瞬間からもうたまらない。親に蔑ろにされた娘の、大人の理不尽な暴力にさらされた子供の、何もかもがいやになった女の、それでも生きていく当たり前さ、その真摯さにずっとずっと読みながら震えてる。 「なんとなく、これからの自分と律は、ジュースを飲む機会があれば必ず「いる?」とたずねるような関係でもなくなるだろう、という予感があった。それは要するに、理佐が律を子供としてもてなすのではない、律を甘やかしすぎない、二人で無駄遣いはしないという関係になることへとつながってもいるようだった。」 この1文を読んだ瞬間、もうだめだった。その「ああもうだめだ、たまんない、魂に刻まれる」の気持ちを今この瞬間に書き留めておきたかった。 引き続き、噛み締めて読みます。





ゆらゆら@yuurayurari2025年6月25日読み終わったよかったー。辛いこともありながら、とことん優しくて、津村さんの小説だなあと、何度も涙しながら読む。40年という時間、時代が主役な気もした。出てくるいろんな音楽でプレイリストを作って、それをBGMにもしたりするのも楽しかった。あと蕎麦が食べたくなる! (23.6.4読了)
har@hrn44152025年5月10日読み終わったp465 誰かが誰かの心に生きているというありふれた物言いを実感した。むしろ彼らや、ここにいる人たちの良心の集合こそが自分なのだという気がした。 ずっと読みたかった本、やっと読めた。 やさしさを人に渡すこと、受け取ること。 あったかい気持ちになれました。

ひまわり@rnr12358142025年4月7日読み終わった辛い境遇で育ってきたけど、水車小屋にある街にきていい人に恵まれて、親切が伝染していく。40年の物語だったけどあっという間に読み終わってしまった。
ao@alphat_ao2025年3月31日読み終わった読んでるうちに寝落ちして朝読み終えた。 登場人物の「こう思った」「こうした」というシンプルな文の中に、この出来事をそう捉えるのは素敵だなと思うところが多かった。 ネネが要所要所でみせる言動は考え込みすぎる人間にはできないからこそ働く作用があって、それに励まされる登場人物たちもまた微笑ましかった。

さわ@sawa12162025年3月22日かつて読んだそれぞれ違った境遇にありながら、ひたむきに優しさを持って生きていく登場人物たちに心を打たれた。立派でなくても、何かを成し遂げなくても、いち市井の人としてこうありたいなと思った。大事な一冊です。


monaka@garden_2025年3月20日読み終わったいい本読むと「っは〜」って湯気みたいな声が出る 分厚いナリに若干たじろいだけど一気に読み終えてしまった 理佐がいちばん好き 令和のベストおねえちゃん
夏しい子@natusiiko2025年3月6日かつて読んだネネの虜になりました。 助けられて、助けて血の繋がりがなくも親族のような繋がりで 支え合って暮らしている水舎小屋の周りの人たちが羨ましくなった。 ラジオを聴いて「ひーちゃん」と言うネネ 数年振りにあっても「けんじくん」と言うネネ にうるっときました。
うみこ@umico52025年2月7日読み終わった序盤、今まで持ってた津村さんの印象と違いすぎて戸惑う。近くに住む人たちが、なんとなくふわっと助け合いながら、困ったときは誰かに助けを求めて良い距離感で寄りかかりあいながら生きていく姿がたくましく美しかった。「重そうに見えるけど、何人かで持つと全然重くなかった」りするんだよ、人生は。頼っていいし、助けてって言っていいし、余力があるときは手を差し伸べたっていい、そんなことをうちの子たちにも教えてあげたい。「母親という人々も人間なのだ、」は自分がなってみてつくづく思うよ。物語の章が変わると十年のときがたっているというのが良かった。ぐんとときは進み、その間に読み手の知らない時間があるというのが、なんか豊か、と思った。いつの間にか8歳だった律に歳抜かされてるし。「自分がその手助けができるんだってわかった時に、私なんかの助けは誰もいらないだろうって思うのをやめたんですよ。」読み終えて、こんな津村さんの物語も好きだと思った。うん、とても。こんな世界をつくるために生きていきたいと思える本は、灰谷健次郎の「天の瞳」以来初めてかもしれない。



紫嶋@09sjm2025年1月23日読み終わった借りてきたタイトルにある「ネネ」は、非常に賢いヨウム(鳥)。その賢さで時折人間をびっくりさせることもあるが、それでもやっぱり鳥は鳥なので、教えてもいない言葉を喋り出すとか、人間を苦難から救うような大きな奇跡を起こすようなことは出来ない。 だが、それでいい。物語の中の人々の、楽もあれば苦もある長い人生の傍に、ネネがヨウムらしくただ存在してくれることで、どこか感情や人間関係の緩衝材になってくれている…そんな印象を受けた。 ドラマティックで派手な展開は起こらないが、その分人々の日々の営みや、変わらぬ毎日を繰り返しているようで少しずつ変化していく様子を、ゆったり感じられる物語だった。



たま子@tama_co_co2025年1月5日読み終わった年末から年始にかけて読むのにぴったりだったな。こんな世界だけど、まだまだ美しいものも優しいものもあるのだということ。読みながら『ちはやふる きみがため』の中で宮内先生が言った言葉をずっと思い出していた。 「子供はね なんの条件もつけずに世話してもらう経験をしなきゃだめ 人が優しくしてくれる そしてその人が自分から何も奪わない その経験が いつかどれほどだれかを憎むようになっても踏みとどまらせてくれるの 最後の最後まで人を信じられるの」ー『ちはやふる きみがため』



はぐらうり@hagurauri-books2024年2月13日読み終わった本屋大賞ノミネート。かなり有力なのではないか、と読了当時思っていたが残念。 小説を読む、ということは人に対して思いを馳せることだな、と改めて。全5冊くらいのシリーズで読みたかったくらいだけれど、省かれている時期を想像するのも良いのかも。とても好きだった。

ひろこ@hiloco2023年3月2日買った読み終わった感想@ 本の読める店fuzkue初台購入する時、ぶ厚くてナヌッとなるも、その足でフヅクエ初台に行き理佐と律がネネに出会うところまで読みすすめられたのが良かった。あとは渇いた喉で水を飲むように読む。他人のささやかな親切が人を育て、次の親切をうむ物語。 終盤はしんみりと読んでいたが婦人会が『愛をこめて花束を』に戸惑うくだりは声だして笑った。 読んでるとむしょうにうまい蕎麦が食べたくなる。
maru@hon71771900年1月1日紹介「家出ようと思うんだけど、一緒に来る?」身勝手な親から逃れ、姉妹で生きることに決めた理佐と律。ネネのいる水車小屋で番人として働き始める青年・聡。水車小屋に現れた中学生・研司…人々が織りなす希望と再生の物語。
おじむし@ojimushi1900年1月1日読み終わった津村記久子さんの作品の核には、一度踏みにじられた人が誰かとの出会いを通じて自分を取り戻すというモチーフがある気がする。 水車小屋のネネでは、「自分はこれまで出会った人たちの良い部分でできている」と考える場面あって象徴的。 大人の悪意に関する描写はあえてどぎくつ書かないようにしている印象で、そのことが作中の良い出会いを際立たせているように感じた。



















































































































































































