斜め論

67件の記録
- okabe@m_okabe2025年10月3日読み終わったケアの在り方について、世代間ギャップを感じることがある。それは、阪神淡路大震災を経験した95年以降を自分が生きてきたことが理由なのかもしれない。 また、職種間に於いてもギャップを感じる。具体的には、教育や医療の垂直方向の人間関係に強い違和感を感じる。それは、自分がSWerとして(水準化ではない)水平方向の人間関係を重視しているからなのだと思う。
- こここ@continue_reading2025年9月19日読み始めたラカン理論についての著作をいくつか読んだ著者の本。 一章だけ読んだところだが、取り組みやすい理解しやすい論調。 最近資格試験の勉強であまり読書時間が取れない毎日だが、章ごとに隙間時間で読んでいけそうで嬉しい。 統合失調症は上へ上へと高みを目指すあまり、或いは深層心理を追い求め下へ下へと沈み込んで行き、現実世界に適応が出来なくなっていくことにより発症してしまうのか。 そして、表面の水平の繋がりや関係が回復を助ける。そういったようなことが述べられている。なるほどと思う。 しかし、ということは、現実世界で水平の横の繋がりに失敗してしまったとき、上か下にしか行くことが出来なくなってしまったりするのだろうか。
- 七瀬由惟/Yui Nanase/あーしぇ@ashe_dalmasca2025年8月24日読み終わった精神病理学の現在がコンパクトにわかる、そして心のケアへの考えかたにパラダイムシフトをもたらす良書。おもしろくて読みやすく、あっという間に読了。 水平的な拡がりやピアサポート的なものが患者の支えとなることは、いままで読んできたさまざまな実践にかんする報告や本からなんとなくは理解していたのですが、そもそも、横に出られず上へ上へと「思い上がる」ところに統合失調が発症する隙間があるのか。下へ下へと深掘りすることも垂直性という点では同じなのか。なるほど。厨二病への解像度も爆上がりした。 ただ水平、横並びではなく、横への拡がりを担保されたちょっとした垂直性、つまり斜め上への空間的な動きが必要な理由もわかってきた。 最初は障害受容の螺旋モデルをふと思い浮かべたが、そうではなかった。むしろ、チェスでのポーンの動きに似ている気がする。はじめは思い上がってえいっと2マス前へ進む垂直方向への動き、いよいよ相手の駒のまえで動けなくなるまで1マスずつ登りつづける。そんなとき、斜め前の相手の駒を取ることで道が広がる。斜めへ出ていく勇気は、しかし上だけを見ていては湧いてこない。左右見渡す心の余裕とそちらへ一歩踏み出すための支えが重要なのだ。
- 敗荷@sibue_fjodor_2025年8月6日読み終わったもらったビンスワンガーにはじまり、中井久夫、ラカン、ガタリ、上野千鶴子、信田さよ子、と様々な分野の人々を召喚し、自らは述べて作らず。一見無関係に見える彼ら/彼女らの試みを、思想史上に紐付けていく。そこに筆者のささやかな「垂直性」が発揮されているとすれば、まさに本書が「斜め横断性」の一つの実践でもあるといえよう。