詩と散策

47件の記録
- いくぽぽ@ikureadsbooks2025年4月15日読み終わった部屋の中にいるとき世界は私の理解を超えている。しかし歩くときの世界は、いくつかの丘と、一点の雲でできているのだということがわかる。 ウォレス・スティーブンズ「事物の表面について」 p.129
- ハム@unia2025年3月14日読み終わった詩って作り手がいる以上そこには作り手の意図するものがあるのだろうけど、受け手が自由に感じ取り相互補完的な過程を通して完成されるメディアという側面もあると感じさせてくれる一冊。 詩がもたらす「潤い」や「揺らぎ」に身を任せることで、知らず知らずのうちに自分の内側に詩が根づいていく、それはまるで人生そのもので、完全に理解しきることはできなくても、それが自分の中に溶け込み、ふとしたときに形を変えて表れる。とても豊かで自由なものだと思う。 なんでも理解しなきゃいけない圧力が強い現代において、ただそこに存在するっていう感覚を味わえる上質なエッセイでした。 語りたいことが多すぎる。 それくらいに刺さった1冊。 ただぼーっと散歩したり、窓の外を眺めたくなるような、自分の中の矛盾する気持ちを受け止めてくれるような、とにかく良かった。
- 潮満希@chosekido_m2025年3月8日何度でも読みたい本屋で出逢った本去年から読み始め、大事に読み進めている本。 詩を愛し、詩人になりたいと願い、過去の出来事から失語症にもなったハン・ジョンウォンさんが綴る、まさに“詩と散策”のエッセイ。 一編一編が、まるで暖炉の前にそっと腰掛け、ココアを飲みながら、彼女の話へと耳を澄ませているような気さえする文章となっており、その言葉を、一つ一つじっくりと噛み締めて読みたくなる。 ハン・ジョンウォンさんの詩は現状、日本語には訳されていないとのことだが、その表現は実に繊細で心奥に広がるような含蓄を持つ。是非とも、詩集も拝読したいところ
- 木のぼり男爵@gnossienne2025年3月5日また読みたい去年出会った本のなかで、もっとも心に響いた一冊。 「幸せは、そんなありきたりで画一的なものではない。目にも見えない、言葉でもうまく言い表せない、手相のように人それぞれ違ったものなのだ。幸せについて語るのは、互いの手のひらを見せ合うような秘密めいたことでなければならない」
- 日々@hibi2025年3月4日読み終わった『あなたという目的地を入力して一気にたどり着くのではなく、途中、あれこれささやかな苦労や美しさを経て、それらすべてが合わさったとき、初めてあなたにたどり着ける。そんなプロセスがあったらいいのにと思う。』 雪の降った日に電車の中で読みました。
- 昆布川@knbwkmmz2025年2月9日読み終わった寒い季節に読むべき静謐で温かなエッセイ。様々な詩の引用をしながら詩人らしい感性で短いエッセイが綴られる。 韓国は詩に親しむ人が多いと聞いたことがあるけど、金子みすゞや拾遺和歌集からも引用があったのには驚かされた。