ブロッコリー・レボリューション

115件の記録
- 阿久津隆@akttkc2025年4月21日読み終わった読書日記夕飯は塩焼きそば。豚肉ピーマン小玉ねぎしめじ人参ほうれん草。シティとエヴァートン。 食べ終えて布団に入ると『ブロッコリー・レボリューション』の続きを開くと「きみ」はホテルで水着のまま眠っていて、水着と布団はしっとりと湿っていて、起きるとテレビをつけた。サッカーが放送されていた。ロシアでおこなわれたワールドカップの試合。そしてそして、と思っていたら終わってびっくりした。まだ残っているページがそれなりにあったからまだ続くものだと思っていたので終わりにびっくりして、僕はこういう終わりが好物。わ、急に終わった! となるとテンションが上がる。
- 阿久津隆@akttkc2025年4月20日読んでる8時半に家を出て『ブロッコリー・レボリューション』を読みながら初台に。「きみ」とレオテーは車でソイ・ナナというエリアを目指して、店に着いて料理を選ぶところで初台で、カオマンガイもそうだったけれどこの小説の料理は妙に魅力的に見える。
- 阿久津隆@akttkc2025年4月20日読んでる読書日記夕飯を食べ終えると布団。楽しく飲んでいる途中で唐突にレオテーが「いけすかないよ、本当に。こんなふうにいい気分になって飲み食いして、全人類がツーリストになる、それだけで世界はベターになる、とかなんとか安全な立場から好き勝手なことを言っているだけ。ものすごくいけすかない。そんなの全部わたしたちミドルクラスが暢気にのたまうどうでもいいたわ言だよ、ほんといやになるよ。こんな屁理屈には絶対にどこかに致命的な欠陥がある、でもわたしたちはそんなことにさえ気付くことができない。世界がまるで見えていないから。絶望的なまでに無知で、賢くなくて、そしてなにより鈍感だから。恥ずかしいよね」と激して、しかし楽しい夜として終わり、それを語る男の情けない憤怒の時間も終わり、「きみ」は今、プールで泳いでいる。 直射日光はやはり強烈だった、それがスコータイ・ホテルのプールサイド全面を照らしつけて、コンクリートの表面で撥ね返されていた。その眩しい陽射しは、直方体の型のようでもあるプールの中には水がなみなみと湛えられていた、そして大きなひとつの量塊をなしていた、そこに向けてもやはりありったけ注ぎ込まれていた。光はその量塊の中へといったん溶け込んだのちに白みがかった影となって、プールの内壁と床のそこかしこに、揺らめく投影として姿を現し直していた。 p.213 きみは水中メガネを装着していた、だから、プールの床と壁にはいちめん翡翠色のタイルが施されていた、そこに水の中に溶け込んだ光が儚い形態たちとして絶えず様相を変化させる終わらないプロセスが映し出されているのを、くっきりと見ることができた。タイルは、ひとつひとつは一辺がたぶん二センチにも満たないほどだった、小さな正方形だった、それが縦横に整然と、びっしりと敷き詰められていた。全面的なその翡翠色は、プールの中身をずっしりと埋める透明で巨大な水の量塊がうっすらと帯びる色彩を、決定的に規定していた。 p.214
- 阿久津隆@akttkc2025年4月17日読んでる読書日記再開したお粥を食べると早々に布団に入って、ジョン・ファンテに行くのかと思ったがそうはせず『ブロッコリー・レボリューション』を再開した。レオテーに連絡を取って、鳩が車に轢かれる音を聞いて、分厚い小説を読みながら炭酸水を飲みながら、レオテーが来るのを待っているうちに眠っていた。
- ビスケットアパート@powerfulfranny2025年3月26日読み終わったすすめられた特に、人称によって小説空間を不安定に膨張させる試みに新鮮さをおぼえて頁を捲っていたけれど、「きみ」の世界に不在である「ぼく」がする切実なのに滑稽で可笑しい語りに対して、同時代性からか、ストレートに居心地が悪くて何度も本から離れたくなったけど、最後まで読んだ。収録されていた多和田葉子との対談で、登場人物の同一性についてのコメントもあったけど、自由になった「きみ」が一人称で語る物語や冒険小説を私は読んでみたい。そういう予感や語り落とされた可能性たちのことを考えた
- 阿久津隆@akttkc2025年3月24日読んでる「十一時になってもまだ寝ている動物園のカバの話の絵本があって、それが好きだったことを思い出していました。 でも、そのことを過去形で、かつて好きだった、と言うことはなく、ただ長く読んでいないだけで、彼は今もその絵本が好きであると言っていいはずでした。」 p.29
- 高橋|往来堂書店@frog_goes_home2025年3月19日買った@ 丸善 お茶の水店切れた1弦を買い足しに御茶ノ水に出たのが運の尽き、そりゃ本屋見たら寄っちゃうよ。読み進めている『わたしたちに許された特別な時間の終わり』がハチャメチャに良いのでこれも買ってしまった、ちょうどうちの店では切らしていたのだった。三島賞の受賞挨拶を観ると、現palmbooksの加藤木さんのお仕事ということが伺えてやっぱり加藤木さんはすごい。
- 単独派@VvV06992025年3月15日読み終わった作者の他の作品を読んでから読むと「また、その場にいない登場人物による一人称か。まあ、そういうものだとして読もう。」となるのだけれど、それが終盤で、我々が作者によってそう思わされていた"常識"を破壊されて、それが自然である筈なのにショックを受ける。 海外に行って生活をした時に、それまで常識として無意識化されていたものが意識化したことにより、その常識が社会・国家によって浸透させられたものだと確信する瞬間の真空状態、登場人物がそれを味わう。 そして読者は、構造と物語の二重のそれを味わわされる。 好き好き好きぃ〜。
- tsukushi@tsuku_um2025年3月14日読み終わった読書メモ結末というか、ラストシーンは時の経過と情景が描かれていて、それを主体的に体感するような終わり方だったように感じるけど、とにかく最終章は描写が圧巻だった。美しかった…。解説も読んでみた。久しぶりの小説だったけど、この小説で良かった。
- mkt@mkthnsk2025年3月12日読み終わった表題作、不思議な書き出しでなかなか馴染めず、なんならちょっと作り込みすぎてるように感じてしまったけど、読み進めるうちにその独特の引っかかるようなリズムが面白くなってきて、通常の文体(?)のところは逆に物足りない気さえした。 タイでの描写は去年沖縄に行った時のダラダラと過ごした日を思い出した。
- tsukushi@tsuku_um2025年3月11日読書メモ表題作ブロッコリー・レボリューションは3章に分かれていて今日は第2章まで読了。日本にいる男性が纏う空気とタイにいる女性が纏う空気の対比が面白く感じる。この本に入ってるどの短編にも言えることだけど、読んでる話がどのような結末を迎えるのかいつも楽しみになる。
- 麦茶@mugicha2025年3月8日読み終わった独特の文体の作品は数あれど、独特の文法の作品は初めて読んだ。 多くの文で主語と述語がだいぶ離れていて、読み返さないと理解できないことも多かったのだけど、それが大学のドイツ語の課題を思い出させて、なんだか懐かしく楽しかった。
- tsukushi@tsuku_um2025年3月7日読書メモ@ 自宅〈表題作〉ブロッコリー・レボリューション 今日読んだところは読む文章読む文章、表現が小洒落てて刺激を受けた。 較べるでくらべると読ませてるところとか意図があるのかな。女性のタイ滞在初日が描かれていて、それに対する男性の感情の破裂とか、光景がありありと浮かんできて良かった。
- 才桃きいろ@kiirosaito2025年3月6日読み終わった淡々と物語が進んでいく感じの短編集。細かい描写が多く自分がそこにいるような感じもするし、遠くから誰かの一日を眺めているような気もする。近所のパン屋をめぐる自分と彼の日常を描いた「楽観的な方のケース」が読みやすかった。
- tsukushi@tsuku_um2025年3月5日読んでる最近はエッセイばかり読んでたけど、久しぶりに小説。ジャケ買い5割、あらすじ5割で購入。一風変わった小説。短編を読み進めて最後に表題作に突入。