風を飼う方法
227件の記録
Ryu@dododokado2026年5月24日買った読み終わった「耳にイヤホンをさして、ひさしぶりに聞く曲をかけた。電車にゆられて、流れる景色はいつもと同じで、狭い部屋では恋人が眠っている。窮屈なパンプスを脱いだあとの自由な足がうれしい。起こさないよう、しずかに湯ぶねにお湯をはる。ジャケットを脱ぎ、真珠のネックレスを外し、黒のタイツを脱いで、しばしくつろぐ。小さくて黒くてかたいバッグから「デカまる」と書かれた入浴剤をとりだす。まだたまりきっていない中途半端な湯へ放り込むと、みどり色の塊は、けむりみたいに湯にとける。腰までつかると、腰までぬくい。雑な森の匂いがする。ゆっくりとあたたまってくる。からだの芯まであたたまる、の芯はいったいどこだろう。黙っていれば湯はたまる。よいところで蛇口をひねり、とめる。肩までつかる。生きているから芯から熱い。風呂から上がり、体を拭いて、髪を乾かし、恋人の眠っている布団のなかにもぐりこむ。」48 「もう暗い外に、つめたい風に、頬をぶたれて、昼寝のゆめから覚めたみたいな、さっきまでの全部うそね、というような。しかし、頼みのつなの心ぼそさも、きれいさっぱり残ってないので、よ・ゆ・う・よ・ゆ・う。百子はリズムよく、螺旋階段をかけ降りる。」62 「川太郎が煙草を吸い終わるのを、百子はお手洗いの前でしずかに待つ。それから、とくにすることも見るものも買うものもないイオンモールをぐるぐる歩く。ひとまず、ビームスを見る。ビームスの言うことを聞いておけばいい。そういう前提みたいなものが、いつからかある。馬鹿げたことだと思う。」77-8 「螺旋階段をとろとろ降りる。踊り場の柵に寄りかかり、明けかけた空をながめる。 部屋に帰って、シャワーを浴びる。洗い慣れたボディーソープを手にとり、自分の輪郭をなぞるように洗う。少しずつ戻ってくる。酔いを落とすように、熱いシャワーを浴びる。何かに決着をつけることが百子にはひどく恐ろしい。」98
チョキ@scissors_andmore2026年5月17日読み終わった小原さんの文章は、感情どうしの隙間にたまっている、とるに足らないちいさな埃や塵りを、ぞぞぞとかきだしてくれる。 埃も塵もかつてはわたしの感情だったのにいつのまにか忘れていて、ぜんぶに納得したふりをしていたな。 たまに、小原さんのことばに立ち戻らないといけないなと、つよく思いました。
積読山脈@book_mountain2026年5月10日読み終わった文章自体は好みだった。 内容は、3人の女性の日常についてなのかな。 全4節中3節目までは、離婚とかがあった彼女たちの鬱屈とした、しかしどこかに灯りを感じる描写を楽しむことができた。 問題は4節目、妙に倫理観に欠けたことをしているなぁと思っていたら過去に彼女が受けたであろう仕打ちが仄めかされた。内容は気持ちの良いものでは全くない。この節でも確かにほんのり光を感じないでもない。でも生憎と私にはそんな内容に対する耐性なんてない。そんな描写が背景にあるとわかっただけで不快感が顔を出してしまう。相性が悪かった。 とはいえやはり文章や表現は好きだった。『風を飼う方法』が自由を手に入れるための方法を暗喩しているのかなと4節目で思った。吹いて欲しいときには吹かない風。思い通りにならないものを象徴していたのかな。好い言葉だ。

イチ@one2026年5月9日読み終わった今回も小原晩さんのやさしくてぽかぽかする言葉遣いを楽しむことができた。主人公たちの、世界に対しての柔らかい世界の捉え方を、心地よいと思った。最初の3作品はゆったりとただ楽しく読んでいられる。けれども表題作の主人公を待ち受けているのは厳しい生活で、その対比が痛切でかなしい。最後の表題作だけは、読みながら、私たちがこの主人公の情況をともに引き受けなくてはならないと感じた。形式ばっていて通例正しいと思われることに向き合わなければならない。


蟹@kanibook-92026年5月4日読み終わったフィクションが苦手でエッセイなら事実なので読みやすいと思っていたが小原さんのフィクションは読めた。読めたと言ってもやはり状況を汲み取る時間が煩わしく本を閉じたくなる瞬間はあったが、考え事をしながら文字を見て流してはハッとして戻るを繰り返しぼちぼちと読んだ。 それでも数時間で読破できたのは珍しい。読んだ今日の私は風邪をひいて仕事を早退しており、3時間寝たら眠れなくなってスマホを見るよりいいかと「風を飼う方法」を開き始めた。文体が軽くて楽しく、体調がすぐれないことを忘れさせてくれる時間を過ごせたのでとても良い。 外ではそこそこ気を張り、家の中でだけ堕落した生活をしているが、外を歩いて何かを思って足を止める。そこにいる人の存在を楽しんでみたりする。たまにそこに入ってみる。といったものの面白さを思い出されて、小原さんの「ここで唐揚げ弁当を食べないでください」を読んだ時の懐かしい感情と似たものが湧いてきた。
あめもよう@amemoyou_092026年5月3日買った読み終わった今日買ってさらっと読み終わってしまった、というか続きが気になってどんどん読んでしまった。久しぶりに本を読み終えて嬉しい。 小原晩さん初めて読んだけどすごく自分に合ってた。よかった。
積読山脈@book_mountain2026年5月2日買った題に惹かれたので。 前前から行こうと思っていた独立書店についに行けたので折角にと。自費出版で話題になった著者らしい。歳が近いのでぜひ頑張ってほしい。

ロッタ@rotta_yomu2026年4月29日読み終わった少しだけ世界を好きになる小説。 これからすれ違う他人や出来事を、小原さんの目になって、こんなふうに見られたらいいなと思う。 ほわほわとやさしい空気をまといながら、どこか冷めた視線もあって、現実のようで現実じゃないようで、でもしっかり現実だった。 うまく言葉にできないけれど、とてもいい。 小原さんの小説には今後も期待〜。





a@cotone_aster2026年4月29日読み終わった重たい話もあるのに、文体のせいかボリュームのせいか、軽く読めてしまう。かっちりした起承転結はないけど、日常ってこうやって続いていくものだよな、と思った。雰囲気がとてもエッセイに近しいものがあって、小原晩さんのエッセイ好きな人におすすめしたい。
みくすけ@mikusuke_04102026年4月20日買った読み終わったあまりにも軽やかで、鼻歌のような文章 「ここで唐揚げ弁当を食べないでください」の文章に惚れてしまった。言葉という筆で世界をスケッチしている。本当に本当に素敵な本。


なぎさ@no_taiyaki2026年4月16日読み終わったSNSでフォローしている書店さんたちがこぞっておすすめしていて、たまたま近所の書店で見かけて購入しました。 きよらかでやわらかな文体だけれど、だからこそなのか登場人物の痛みや切なさが伝わってきて胸がしめつけられました。 現代に生きる人たちの生の痛みという感触が確かに残り、これからもこの作家さんの作品は読み続けたいなと思いました。





a@cotone_aster2026年4月14日買った小原晩さん好きなので発売前からずっと楽しみにしてた。味な副音声を聴いたことでもうすぐ買うしかない!と思って買った。サイン本を買えて嬉しい!よむぞ!
ゆきこ@ebiebi-032026年4月1日読み終わった気負わずに読めるボリュームが今の自分に合っていて気づいたら読み終わっていた。登場人物の心情が生活の端々に出る感じがすごく好き。きっと誰だってそうなんだろうなって。



かげ@Kage_03132026年3月18日読み終わったまた読みたいそれぞれがそれぞれの事情を抱えながらも淡々と生活を営んでいて、温かくも冷たい感覚の本だった。エッセイでも感じていた小原さんの文体の良さはそのままに小説に落とし込まれていてとても読み心地が良かった。 岡本太玖斗の装丁も最高!

やぎねこ@calicocapricorn2026年3月15日読み終わったp.71 形式ばってていやだった。けれどたのしいような雰囲気はそこにあった。 p.74 ひとから褒められるほうへ好かれるほうへ自分を合わせる器用さはわたしたちのかなしさそのものです。
momo@momo52026年3月12日読み終わった小原さんのエッセイ、本が大好きで今回も予約してサイン本を購入した。 柔らかい文章の中に、日常に潜む核の部分に触れてしまうような言葉が多々ある。穏やかでありつつ、心にぐっと入ってくるようだった。とても良かった。


びーどろ@ruru__2026年3月10日読み終わった大好きな小原晩さんの初の小説集。 買うしかない!!!と思って買い読み始めました☺︎ やっぱり小原さんの書く文字たちがすごく好き。 なんで好きなのかな~と考えてた時があってこの作品を読んで分かった気がしました。 いい意味での「けだるさ」が好きなのだと。 かしこまらないありのままの、自然体のような文字たちが小原さんの魅力だなと思いました。 私的にですが…🫣 〜 𖤐˒˒
- みつ@24seconds2026年3月9日読み終わった小原晩の紡ぐ言葉たちってなんでこんなに自分にフィットするんだろう。素朴で少しかっこ悪さまであるのに、こんなにかっこよくたくましく感じてしまう不思議。 「ひとから褒められるほうへ好かれるほうへ自分を合わせる器用さはわたしたちのかなしさそのものです。」 刺さってしまった、ぐさり。


ゆうな@yuna2026年3月8日読み終わったこんな小説が読みたかった。言葉がからだにすとん、と落ちてくるような感覚。じっくりと味わいたくて、1週間で3回読んだ。ほかほかしたからだのまま、少し冷えた布団を被るときの心地に似たうれしさがある。これからの生活について思いをめぐらせる。

ゆきこ@ebiebi-032026年3月8日買った買った〜🌬️最初の数ページを読んで、あ、これは買おうと思った。装丁やボリュームも軽やかで、どこにでも持っていける感じがいい。読書がやや苦手な自分にぴったりな気がする。
鶴@pizzalover2026年3月7日読み終わった待ちに待った新作。生活の煌めきと、内面のでこぼこ。それらが柔らかい言葉で描かれていて、すーっと自分の中に溶け込んでいく。表題作は、何度も読むことになると確信するほど、特に好きだった。
sss@y_b_s_y1900年1月1日読み終わった小原さんの紡ぐ言葉の魅力や視点のおもしろさを味わえる1冊。「けだるいわあ」のふたりのやりとり、ドラマを感じる「カリフラワー」のほんの一瞬の関係性、ワンシーンに引き込まれました。言葉のひらき方が好きです。








































































































































































































