戦争みたいな味がする
118件の記録
きなこ@kinako20252026年1月5日読み終わった考えさせられるp7「家族史を理解するために調査や執筆をおこなうことは、家族への恥辱という支配からみずからを解放し、恥辱そのものが、抑圧された人たちを沈黙に追いやる政治的な手段であることを理解するための、第一歩になった。」 この文章は、私に直球で届いた。 戦争は、性被害は、一人の人間の一生をこうも深く長く蝕み続けるのか。 大阪で生まれ、韓国で育ち、朝鮮戦争後に米国人の夫とアメリカに渡った一人の女性の人生を、彼女の娘が綴る。 なぜ彼女は総合失調症になったのか。 人種差別に女性差別。 故郷の味を求めても、なかなか手に入らなかった時代。食はその人のアイデンティティであり、生きてきた印でもある。体と心に染みついた味は決して消え去ったりしない。 私がフィンランドに旅行に行った時のこと。フィンランド料理はそれほどクセがなく、日本人の私の舌に合った。しかし数日経つと私の舌は無性に出汁を欲し始めた。出汁が飲みたい。急な欲望に驚きながらも切実な思いはどうすることもできなかった。私の場合は数日で帰国し、出汁を味わうことができたが、それがずっと続いたら......。 朝鮮半島の分断の原因に日本も無縁ではない事実。 様々な思いを抱きながら読了。




がみ@ottoto-dameda2025年12月28日読み終わった・P39-40 「かれらはわたしに、脱脂粉乳を買ったのよ」 「あの味は耐えられない」と、彼女はいった。「戦争みたいな味がするから」 アメリカの田舎町で暮らす彼女たちの生活が、働いて、食べて、生きていくことのすべてが戦争のように張り詰めている。 自分の慣れ親しんだ文化特有の、におったり見た目が悪かったりする食べ物を日常的に食べられて、誰に萎縮するでもなく「食べたい」と言えることの幸せが身に染みる。

夏海@myhookbooks2025年11月28日読み終わった朝鮮戦争、移民、人種、国籍、性窃取、あらゆる差別、精神疾患、支配者構造、常識、故郷、食、母親、女性、その他たくさんのこと。それらが複雑に絡み合っていて、目眩がするほどだった。 彼女のような人生を考えたこともなかったし、それに思い至ったこともなかった。 日本に暮らしていると、戦争はニュースの中の一つで、自国や近隣の国の話は、今ではどれもがはるか昔のことのようで、普段の暮らしの中では忘れ去られてしまっている気がする。やはり歴史は学ぶべきだし、その痛みを分かる努力をし寄り添うべきだと思う。 そして、日本では、戦争経験者はとても少なくなったけど、戦争経験者に育てられた世代はまだまだいるし、彼らは多かれ少なかれ、影響を受けているように感じる。 作中で、グレイスが911のニュースにショックを受けていた際に母親が言ったセリフが印象的だった。 「なせ、そんなに泣いているの?自分だけが特別だとでも思っているの?この世界で、こういうことを体験するのは、あなただけじゃない。」 たくさんの人が想像もつかないような信じられない体験をして、その後もその人なりに世界と折り合いをつけて生きていることを忘れてはいけないなと思う。




カーペディエム@chii1262025年11月24日読み終わった植民地主義の歴史の中には、必ずといっていいほど性産業の影が横たわっていて、この著者さんのお母さんも朝鮮戦争を生き延びたひとり。その時に出会ったアメリカ人男性と結婚して、渡米してからはアジア系移民女性として、人種、階級、ジェンダー、セクシャリティで様々な差別に晒されてきた中で、最終的に統合失調症になってしまう。戦争中に食べたものを背景に語られたノンフィクション。 沖縄の慰安婦問題のこともあるし、最近は友人から映画「黒川の女たち」のことを聞いて、 それは→太平洋戦争末期の満州で生き延びるためにソ連軍への性接待を強いられ、帰国後も差別や偏見に苦しんだ満蒙開拓団の女性たちの証言を記録したドキュメンタリー。のようです。 このような経験をした人たちは、世界中に沢山いるのだろうなぁと思うし、知ること、考えることが尽きない。読書は社会のことを様々なことを知るきっかけになるからほんと有難いなぁ。



- 寡読書家@kadokushoka2025年11月10日読んでる読み終わったまだ読んでる再読したい夢中になって読んでいる ⇨夢中なまま読み終えた。傑作という言葉をいつかぶりに使いたくなっている。訳者あとがきまで素晴らしく堪能した。 著者のチョーさん、翻訳者の石山さん、この本をこの形で読ませてくれたすべての人にお礼を言いたい。

ヒナタ@hinata6251412025年11月8日読み終わった帝国日本に生まれ、朝鮮戦争に巻き込まれ、米軍相手の売春で糊口をしのぎ、やがてアメリカの白人しかいないような田舎街で孤独に、そして果敢にコリアンとしてサバイブし、ゆっくり心を壊していった母の人生を、娘として、そして社会学者としての著者が見つめ直した記録。 ひとりの人間の中にこれほど複雑なインターセクショナリティが存在することを丁寧に可視化し、と同時に、何にもカテゴライズすることのできない母の人生への敬愛に満ちていて泣けた。 読みながら、沖縄の女性のこと、慰安婦問題、『ばけばけ』のおナミさんのこと、そして日本に置き去りにされ風俗で働かされた12歳のタイの女の子のこととかも、ぐるぐると考えざるを得なくてつらかった。

ロッタ@rotta_yomu2025年11月4日読みたいXでどなたかのおすすめがタイムラインに。 「食べ物の記憶に張り付く、移民の記憶。移民の記憶を紐解いていくと、植民地支配、トラウマ、ジェンダーといった具体的な問題が想起されていく」 読む以外の選択肢がありません。



Blueone@bluestuck42025年11月3日読み終わった今年のベストだった。というか、ここ数年の中でも特に衝撃を受けた本だ。感想を書こうとしたけど、うまく文章にすることができない。 あらゆる苦難を乗り越えたのに、その苦難を乗り越えたばかりに、抱え込まなければならなかったことを想像したら、本当に辛い気持ちになった。 そして言葉にされなかったものを、必ずしも直接聞き出すのではなく、言葉ではないコミュニケーションの中からも見出そうとする筆者のやり方にも心打たれるものがあった。 あと家族との関係性の変化みたいなところも、すごく感じるものがある人は多そう。大学以降に広い世界を見て、新たな価値観を身につけていき、もう親とは価値観を同じにしていないと感じたとき、どう振る舞うべきなのか。 年末にもう一度読み返したいな。

もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年10月12日まだ読んでる読み落としがないようにゆっくり読んでる。 8章まで読んでちょうど半分を越えたところ。 日本の植民地支配から解放されても朝鮮半島は北緯38度線で分断され北はソ連、南はアメリカに占領され、そして朝鮮戦争に突入していく。 朝鮮戦争を生き延びても国民が貧しく仕事も無い。 駐留米軍の軍人相手の慰安所は解放前は日本が日本の兵士たちのために設置したもので、働いている女性たちは解放前も後も同じコリアン女性だったらしい。 (本書の中で朝鮮半島出身者のことを「コリアン」と表記していて、著者が英語で書いているから訳者もそれに従ったようだ) 夫と子どもたち以外に知り合いのいない土地で差別的な視線に晒されながら生きた著者の母はすごい女性だと思う。 また森に分け入りブラックベリーやマッシュルーム(本書内ではキノコ類の総称として)を採集して食べ物を切らさないようにしたり、売って現金収入化したりとてもパワフル。 引き続き読む。









nekomurice@nekomurice1232025年9月15日読み終わった★★★★★お母さんは食でアイデンティティを維持してたんだな。お母さんのキムチ、ブラックベリーパイとても美味しそう。最後のチーズバーガーのお話が想像以上に悲しかった。ノラ・オクジャ・ケラーの小説『狐の少女』も読んでみたいけど、まだ未翻訳とのこと。



































































































































