時の家
117件の記録
どうどう@toutoutoudo2026年2月16日読み終わった家の描写から入るけど家を構築するものの名前と実物が一致しないのでたぶん本質がわからぬまま読み進めていって断念..になるかと思いきやなんか途中からおもしれ〜とバイブスが合ってきた。重ね絵みたいに家に住んでいた人たちが同一に存在して描かれている。塾をする緑さんで一番好きな花ってドラマを思い出した。家の終わりまで書かれていたいたけど終わりの家の解体シーンが丁寧丁寧丁寧すぎて、なんてことするんや!と泣き泣きとなった。家は命じゃないのに。三人称だけど複数の一人称のイメージで、けど語り手は家じゃない。一定の距離感が心地良しですなとなっていた突然感情がぐわんと近寄ってくることがあって湿り気の渇き。多分ぜんぜ〜んわかってないのでもっかい読んでくる!
it_shine@it_shine2026年2月12日読み終わったずっとこの小説の中に浸っていたいと思える話だった。心地よかった。 家が主人公なのだけど、映画『レッドタートル』の絵本を思い出した。それは島が主人公だった。 登場人物を介して、家の記憶やその人自身の人生の一時代、一区切り、一瞬がそこにあって。今私が住んでいる家も、もう長く住んでいるけれど、私の心に残っている何かがあるのだなぁと思う。思えば、どこかに住んでいない人なんていなくて、誰しも人生のどこかでは思い当たる節のあることなのではないか。壁に付いた傷一つとっても、何かがあるのである。 青年がするのは、スケッチであって、写真ではない。ここは家のスケッチでなくてはならない。写真では違う。写真の方が克明に正しく残るのだろうけれど、薮さんとの関係や、青年自体がそれを見、手を使って書くことに意味があるのだと思う。写真ができても絵を描くことを人間たちはやめなかった。映画ができても、小説を読むことをやめなかったように。 家はずっと見てきた。そこに住んできた人たちを。そこに起こっていた事件とも言えないような些細な人生上の出来事を。 この小説をずっと読んでいたかった。終わってしまって名残惜しかった。読んでよかった。









- hello_newworld@hello_newworld2026年2月12日読み終わった「建物」、「家」、「空き家」と段階的にわかってゆく点も含め、描き方に惹かれた。心地良いタッチによって愛着がわいた状態で訪れたラスト。お金のために歴史を簡単に壊せてしまう人間について、考えさせられた。

トシ@1042026年2月7日読み終わった住み継がれた家と継いだ住み手の日常。 そして残された住み手のいない空間に向き合う人。 その時々の「思い出」が連なる物語。 読後は自分の家を眺めながら感情に浸ってしまう。






柿内正午@kakisiesta2026年2月4日明日二月六日売りの文學界2026年3月号に、今度の芥川賞をとった鳥山まこと「時の家」についての文章を書きました。すでにめっちゃ論じられてんだろうな〜と思いつつ、愚直に読んで書くことだけに専念した結果、作品論と銘打たれてはいますが、ほぼ作家論のような仕立てに。よかったら読んでね。









- なお@nao_oan2026年2月2日読み終わった視点が変わる小説は好きだけど、ここまで地続きでコロコロ変わりながらつらつら書かれてる文章を読むのは初めてで難しかった。 家視点? 家の細部の描写が終始すごいけど、最後の方に出てくるお庭の?樹木のところが好き


ルイス@lou2s2026年2月1日読み終わった「家っていうのは時の幹やから」 一軒の家を中心に、建築家・職人・住人たちの視点がぐるぐる交錯し、時間が積み重なってゆく。設計図面から上棟式、職人たちの昼食風景、師弟の対話まで、スライドを見ているような感覚で、この家は人間のあらゆる営みに立ち会ってきた。 ところが、容赦なく全部解体されて粉々になった。力ずくで何もかも剥がして破壊する様は、生々しく残酷で、その暴力が自分に振られる錯覚すら覚え、戦慄が走る。丁寧に積み重ねられた時間と記憶が無慈悲に崩されていく。最後に悟った。このスライド感、走馬灯だったのか、と。 考えさせられることが本当に沢山すぎる。一番心に残ったのは次の四つ。 一つ目は、見過ごしてきた細部への気づき。のっぺりとした漆喰壁も、目を近づければ陰影、起伏、無数の傷跡が浮かび上がる。青年とともに自らの人生を振り返らされる。一体どれほどのものを掬い損ねてきたのだろうか。 二つ目は、藪さんが持つ取手への並々ならぬこだわり。握った時に「家と言葉を交わす感覚」を追求する。葉に触れると葉の方からも触れ返してくるような、握手に似た感触。このこだわりこそが、彼を職人の道へ辿り着かせたのだ。 三つ目は、記憶の脆さと儚さ。振り返るたびに少しずつ変化し、湿気のように揺れ動く感情や感覚。思い出す時の自分によって、記憶さえ変わってゆく。それは悲しくもあり、同時に救いでもあるのかもしれない。 四つ目は、少年が問題集で向き合った幾何学の問題。「空間内のねじれの位置にある2直線ℓとmに、直交する直線がただ1つだけ存在することを示しなさい」――時を連れて、二人が別々の方向へ離れていくしかない。交わらない線の、静かな哀しみ。 読んだ他の芥川賞受賞作と同様、文章は決して読みやすいとは言えない。しかし内容が濃密で、印象深い一冊だ。

- ゆうさく@pia_392026年1月31日読み終わった最初読み始めた時は、文章がトロいというか、のろのろしていると思った。1行で書けることを、10行ぐらい使って書いてるな〜と。 でも読み進めていくと、遠い昔の長く会ってない人、あるいは死んでしまった人や様々な光景を思い出すときは、そのぐらいののろまな速度でしか思い出せないものなんじゃないかと思ったし、もし家自身がそこに住んだ人を思い返しているのだとすれば、このスピード感がぴったりだと思った。むしろ中盤からは、この速さでないといけない気がしてきた。(手のひら返し) 自分は、これから死ぬまでどれぐらい思い出すのかな。たまーに昔のことを思い返してみて、たくさん笑って泣いて、目尻の皺が濃く深くなるみたいに、なるべく多くの気持ちのざらつきを忘れないようにしたいね。





yt@yt2026年1月29日読み終わった家について、あまりちゃんと考えてこなかった。 意匠を描くということについても。 「温められた無垢の床板も漆喰の白い壁もまた膨らみ、随分と前に過ぎ去った梅雨時に溜め込まれた水分は乾いた空気へと時間をかけて預けられてゆく」(p2) 建築士の著者が住宅をこんなにも動的に描いてくれる、生き物みたいだ。 「10年前のことなんて、昨日のことみたいにおぼろげです」(p57) 人との対話と。 「なぜ自分は残しておかなかったのだろうか」(p78) 建築との対話で、家とは何かを探るふりして人間を語る試み、意欲的です。 「人間の最期と家の最期はよく似ているかもしれへんなあ」(p125)









- ぱぴぷぺぽん@papipupepon2026年1月29日読み終わった視点がコロコロ変わる読み慣れない形式であったが、慣れると『時の家』という題名に沿った時空を超えた記憶が一気にフラッシュバックしてくるような読書体験。物語自体は、特別大きな事件などが起こるわけではなく、ゆっくりと進んでいくが、ラストの家を解体する場面の勢いがすごく、コントラストがはっきりとしていた。122ページ、135ページの「記憶」についての記述は、形として残らない記憶、思い出という物体の不安定さ、だからこその貴重さのようなもの感じた。記憶の変化を認識しながら自身の変化も共に感じられるということを学んだ。

mayu@yatsu_books2026年1月26日読み終わった@ 自宅一級建築士という資格を持っているだけあって、家の細かい部分の描写も多く、かつてこの家に暮らしてきた人たちの記憶がさまざまな場所に刻まれ、歴史が紡がれている。直接関わることはないのに、”家”という空間をとおして深くつながっていきます。 読んでいて、自分のこれまでの事を思い起こさせる、静かに心に沁みるお話しでした。








さてつ@namunamu03052026年1月25日買った読み終わった電車の遅延でチケットを買っていた映画に30分遅刻してしまった。もう別日に見ようと思い、急に浮いた時間を潰すために本屋に寄って買った。喫茶店で読み始め、読み終わるまでそこにいた。コーヒーは3杯飲んだ。 建築家でもある筆者の細部にまで拘った家の描写は圧巻だった。最初は専門用語が多く感じて馴染まなかったが、読み進めるうちにそれも気にならなくなり、ただ質感たっぷりに家の様子を思い浮かべるようになる。家の描写と並行して、その家に住んできた人たちの思い出が語られる。誰の思い出か継ぎ目なく語られるのは、家の視点から見たものだからだろうか。この家に住んでいた人たちの思いを辿る。家の細々とした描写とともに。僕もスケッチをしているような、それ以上の濃密な時間だった。最後に家が解体されるシーンは淡々としており、それでもこの家に込められた思いや、それまでにこの家で過ごされできた時間を思うと、悲しさや虚しさが胸に溢れた。家に住む全ての人に勧めたい一冊だった。





なぎさ@no_taiyaki2026年1月18日読み終わった家がもつ記憶が時を越えてあふれるように描かれています。記憶の断片は鮮やかに描ききられているというより、どこかおぼろげで儚く、浮かんでは沈んでいくような感覚がありました。 家で過ごした人々の記憶が重なりひとつの詩に辿り着くシーンが何よりも美しく印象に残りました。 読んでいる間、何度も自分がかつて暮らした家のことを思いました。家を作った人、暮らした人、そこで過ごし、通り過ぎた人々のことに思いを馳せる優しい物語でした。







- しぎしぎ@shigigi2026年1月17日読み終わった青年が家を描く。かつてその家に住んだ3人の記憶が綴られる。人が去っても家は残るが、いずれは家も解体されてしまう。綴られる記憶と、忘れられる記憶。




杜@mok_q_2026年1月14日買った芥川賞直木賞のニュースはチェックしていたものの、別の本目当てで本屋へ。早速芥川賞直木賞のPOPが出ていた。好きな作家である松永K三蔵さん推薦ということで購入。 この時期になると、司書時代に仲間が芥川賞直木賞のPOPを作成していたことを思い出す。


Matilde@i_griega_20252026年1月14日読み終わった読んでいた本がその当日に芥川賞取るなんて初めてよ…w 時間と人物の入れ替わりに違和感なく、スッと読める不思議な感覚。 子どもの頃に住んでいた実家の離れを思い出した。もうボロいのに父が壊したがらない理由もわかる気がした。

あとらく@atoraku_2026年1月6日読み終わった細部を積み上げる描写と長い時をふくむ物語、三代の居住者と青年、彼らと彼らにとって身近な誰か、そして彼ら自身の今と記憶、それらがすれ違いながら感触を伝える 物語のなかで彼らが誰かのことを想像するのと同じように、一見滑らかに思える文章から読者は時の重みや時のなかで析出されたかもしれない何かを想像する 作中で〈ねじれの位置〉と称されるこの二重の歯痒さが作品の美点でもあり、しかしそれが重ね合わされるときの手つきや風景が思索に展開される際の喩には安易さや紋切り型を感じないでもなかった 長嶋有や柴崎友香や堀江敏幸ら現代日本文学のある種の潮流を正統に後継しているようにも思え、既視感を覚えなくもなかったが、でも時や記憶や実感を覚えた瞬間が何度もあったのでいい小説だとは思う

あとらく@atoraku_2026年1月4日読み始めた「そのとき思い浮かべていた犬歯の形状が二代目の住まい手であったミニチュアシュナウザーのマルタのものと全く同じというわけではなかったが、しかし彼がスケッチブックに今まさに描き写す籐巻の傷跡をつけたのはマルタに違いなかった。(p.16)」

マヤ@mayaya_20252026年1月2日読み終わった感想今までに自分が読んだ芥川賞作品(候補作も)の中で一番好き。 とってもとってもよかったです。 小説という架空の家の記憶に、この短さで、こんなに愛着が湧くなんてことある? ほとんど誰もが住んだことのある「家」という場と、誰もが持つ「記憶」というふたつの普遍的な概念によってこの作品自体が普遍的なものになっている気がする。 個人的に自分と重なるエピソードや設定もあり、一気読みはつらいしもったいなくて少しずつ噛み締めながら読んだ。 これから先も何回も読み返したい作品。










はぐらうり@hagurauri-books2025年12月29日読み終わった芥川賞候補。時間軸を交差させながら、ひとつの家ができるところから描いている。ある意味で、というか正に、というか、家が主人公の小説。 死ぬことともう会えないこと、思い出せず埋もれた記憶と忘れること、その違い。あるものとないもの、かな。なにかすごく大事なことが描かれているような気がする。 ひとつひとつの意味が大きいので、文章がさらっと頭のなかを流れていかない。家を建てるときの設計図のよう。一文ずつしっかり理解しながら読んだ方が良い小説。


こんじょー@konjo_note2025年12月18日読み終わった同じ場所で、さまざまな時系列での情景が描かれているのが新鮮だった。 優しい気持ちにも、寂しい気持ちにもなる作品。 今自分が住んでるこのマンションも、かつて住んでいたアパートも、実家も、祖父母の家も、脈々とそこには誰か/何かがあったんだなあと考えさせられる。



ぴぐ@pgmn2025年12月14日読み終わった好きな本がひとつ増えた。とっても良かった。 同じ家の中で違う時を過ごした人たちの話が章を変えずに地続きにあることで、この小説の主人公ともいえる家の存在が際立たされているように感じた。そしてラストを読みながら込み上げてくる感情に触れた時、わたしはこの家を小説の主人公として既に愛おしく思っていたんだなと気づかされた。この描写が訪れることはわかっていたはずなのに、いざその時がくるとこんなにもちゃんと悲しくなるのは、他にも身に覚えがある。 ところで、私は籐巻きの柱を見たことも触れたこともないので、いつかどこかで出会ってみたい。






















































































