マイノリティの「つながらない権利」

105件の記録
- はな@hana-hitsuji052025年5月24日読み終わったどこに行っても、よそ者の自覚があった。 この一文に尽きる。 この気持ちを知っているから手に取ってしまったんだと思う。 今、並行して読んでいる本や勉強していることにも次々リンクすることが書かれており、作者の考えやそれを表現する言葉が変わっていったり、意思や方向がクリアになっていく過程が良かった。 私が『選ばない、選びたくない』という権利は、先人が苦労して獲得してきたもののひとつかもしれない。 だから今の私が自分の意思で選択出来るということを心に留めておかねばならないなと思った。 そして目の前の人の不便や困り事を、その人のものとして捉えている自分が恥ずかしいというか、おかしみを感じた。 その人は自分の未来かもしれないと微塵も考えていない部分に鏡を突きつけられて、その中の自分と目が合った。 こんなに自分と相手を区別して優劣をつけて殺して、人間の生存戦略は一体何なんだよと苛々していたが、人権の保障の徹底を目指すことが自分の生存にも有益だという言葉を読んで、あー…人のためにすることが巡り巡って自分のためになるのはこのことかと。 これが私たちの、人間の目指している特化された力だと信じたい。 あー…。いつも新しい本を読むたびに、自分の中にあるもののうち何かと何かがリンクする。 そして自分の考えが広がり行動が変わる瞬間を自分が1番目に感じることが出来る。これだよ、読書。
- はな@hana-hitsuji052025年5月23日まだ読んでる図書館で借りた得意じゃなくて興味や好きに着目する。 得意ってなんだろう? 自分にとっては、ずっとやり続けても負担がなくむしろ楽しんでやれること。 苦じゃないのだから、そちらでも良いのでは?むしろそっちを取っていけば伸びるものがあるのでは?と思っていたけど、もしそれを失うと能力主義が顔を出してくるのか。 そしてそれは家父長制度に繋がっている、のところでえええ!と驚くくらいには、この制度が自分の価値観や人生に染み付いているのかもしれない。 読んでてずっと興味深い、この本。 p160「できない」人を低く見ていいとする発想は容易に優生思想へと繋がっていく。 ガザやパレスチナの本を読んでいても思うけど… 例えばライオンは肉食だから肉を噛み切れるように歯が尖ってる。シマウマは草をすりつぶして食べるから歯が平たいとか、動物は生き残るために必要な部分を特化させて生きているのが本当に興味深いなと感じる。 人間は社会性を武器にしてここまで増えたとして、この性質が私たちの特化した部分なの??なんなの?? 感情や思考があっても、この呪いの強さよ。
- はな@hana-hitsuji052025年5月20日まだ読んでる図書館で借りた自分が考えたことを文章や言葉にして残そうと思うのは、海に手紙の入ったボトルを流すのと似ている。 そして本を読むのは流れてきたボトルを拾って中の手紙を読むのと似ている。 たった一文でも自分と同じ感覚や現象を知っている人、新たな視点を与えてくれる人に出会う瞬間というか。 こんなふうに考える自分は頭がどうかしたのかな?と心配になるような誰とも共有出来そうにない気持ちや価値観が、ある日突然流れ着いてくる。 この本にもそれがいっぱい詰まっていて、こんなに惜しみなくリンクする物を与えてくれるのに(作者は与えたつもりはないだろうけど)2000円は破格だなと改めて思う。 マイノリティのことを想定していない前提で溢れかえる情報の中にいるから、マジョリティはマイノリティの存在さえ身近ではないしマイノリティはもっと辿り着けない。 そもそも私は、私のことをよく知らないまま頭を抱えてきたのだなと痛感する。 もっと知らないことを知りたい。
- はな@hana-hitsuji052025年5月19日まだ読んでる図書館で借りた私には友達と呼べる人が人生に2人いて、その子達には『こんなことを思ってる、こんなことがあったんだって正直に話したらどう思うかな。離れていってしまうのかな』と全く恐れたり心配することのない人たちなんだけど その子達とこの本について語り合いたくて仕方ない。 この作者は、当事者コミュニティのメリットに理解を示した途端『でも、それでいいのだろうか?』と自問するところがすごく好きだ。 確かにそう、確かに良いことがある、だから求めるし集まるよね、でも…?と、常に考えてる。 それが自分のこれまでの経験とカチャカチャとリンクしていく音が聞こえてきそう。 モヤモヤしてたもの、沢山言語化してくれて本当にありがたい。それなんだよ〜うううう。 自分が周囲に言語化すると、茶化されたり軽視されたりするようなこと、今のところ全てのそれらと静かに見つめあっている気持ち。静寂。
- はな@hana-hitsuji052025年5月18日読み始めた図書館で借りたようやく貸出の順番が回ってきた! めちゃ不謹慎な気がして当時なかなか言い出せなかったが、地震などの災害や自分の持つマイノリティの側面で不便や困難が生じた時、絆や繋がり的なものを重視されたり求められたりすることに正直言ってうんざりすることがあった。 コミュニティの中に入っていって関係性を円滑に育てられない心境、状態の時に、1番欲しい情報はそこにしかないしんどさが確かにある。 丸ごと繋がりたいわけじゃない。 親切なフリした詮索やお節介は自分の求めているものを手に入れるための交換条件みたいに感じて辟易としてしまい、自己嫌悪にもなったりして。 こういう切り口の本、待ってたよ!
- oɥı̣ɥS@irid2025年5月7日読み終わった第3報:「ママ友」も、本来なら子が属する施設が出すべき情報が不足しているばかりに、自分にフィットするとは限らない非公的集団に不承不承属する面もありそう(2025/05/20) 第2報:売り文句だとコミュ力重視への嫌厭を描いているように見えるが、マイノリティにとっての生活必需情報の入手が望まないコミュニケーションスタイルと引き換えになることへの問題提起だった。むしろ、当事者会や先人たちの政治への働きかけに対しては著者の敬意さえ感じた。また、著者が生き延びるためのよすがとしての能力への執着が、社会学に触れ、各ゲストと対談を重ねる中で「執着」から客観的なお付き合いへと変化していく様子も伺えた(2025/05/08) 第1報:マイノリティのと題されてますが、「ママ友」も強いられるつながりに入るのかな
- lily@lily_bookandcoffee2025年4月17日読み終わった「家父長制を基盤とした日本の社会においては、人に優劣をつけて、優位に立つ人が劣位に立つ人を支配する構造があります。家父長制や能力主義に染まってしまうと、劣位に立ったときに自尊心を持てなくなったり、自分より優位に立つ人に物を言えなくなったりしてしまいます。」
- lily@lily_bookandcoffee2025年4月16日読んでる「つまり、当事者コミュニティにつながること以外の情報収集の手段が確立されないと、当事者であると「認めたくない」人々は身動きが取れなくなってしまうのだ。そして、身動きが取れなくなった人々の怒りや悲しみの矛先は、他の当事者に向かうこともある。」
- rimo@rimo2025年3月29日買った読んでる「はじめに」を読んでなるほどなーと思いつつ、何かすごく引っかかる感覚があるので、それが何なのかを考えている。人権的観点から最低限必要と思われる情報を得るのに、能力を要求されるのは良くないというのは、そう思う。何か語り口に違和感があるから、大事な視点が抜け落ちているのかも。
- はるにれ@Elms11302025年3月23日読み終わった読書メモタイトルを見て、気になっていた本。予想通り、とてもよかった。 マイノリティ属性を持つ当事者として違和感やしんどさを感じたことを、丁寧に論理立てて書いてくれているので、わかりやすい。ダブルマイノリティであるが故に、マイノリティグループ内で他者から無自覚に差別されたり、生存のために情報が必要なのに、アクセスがなぜ難しいのか、など。違和感やしんどさが生まれる過程を仕組みとして説明されているのが、効果的なんだと思う。 能力評価が人間関係に作用するのを避けられないのか。そもそも能力って?集団内で立場の弱い者ほどコミュニケーション能力を使うことを求められていないだろうか。日常の中でなんとなくモヤモヤしていたことが明確になったように感じた。次の著書が出たら、それも読んでみたい。
- fuyunowaqs@paajiiym2025年3月18日読むのがこわい未読。 タイトルを見て衝撃を受けた。子どものころから漠然と「他人に迷惑をかけると面倒くさいからはやめに死にたい」と考えてきたが、その願いは真正のものではなかったのかもしれない。たとえ一瞬でも「他人とつながらなくても生きていけるなら生きてみたい」と感じたことに驚き、悲しくなった。
- 廣畑達也@pirohata122025年3月6日買った@ ブックファースト 新宿店話題のこちらも購入。マイノリティは声を社会に届かせるには連帯せざるを得ない立場に置かれやすいが、それしか選択肢が社会にないというのは、確かに引っかかる。読んで解像度を高めたい。お世話になっている飯野さんのインタビューも掲載。
- talia@talia0v02025年2月27日読み終わった友人たちと有志で開催してる読書会で読みました。 明石書店さんのSNSアカウントの紹介により買った本です。 昨今のSNSのあれこれを憂いなんとなく関連を求めて私がリクエストした本ですが、実際はもっと切実な「つながらない権利」を求めた内容でした。 本の構成は筆者雁屋さんの体験談を含めた連載から始まり、著書紹介にもある本田さん、飯野さん、相羽さんへのインタビューを経て、筆者のまとめのざっくり3部。 少しネタバレだけど、「つながらない権利」を求めていた筆者ですが、連載を通したインタビューを経てからは「つながる」期間や頻度、コミットの仕方などグラデーションの重要性に焦点がいくので、タイトルから想像するよりもターゲットになる読者層は広いのでは(気になった人は一読の価値あるのでは)と思いました。 例えばあとがきに 「私は対面コミュニケーションから逃げたいし、人と距離をとっておきたいと考えている。でも、中には対面コミュニケーションが苦手だけど、そこでしか満たされないものがあり、それを求めている人もいるだろう。そういう人には本書は有意義な提案をできていない」 とあり、読みながら私のニーズはどちらかというと後者かもしれない…と思う箇所が度々ありましたが、「つながりたくない」と切実に思ってるマイノリティのつながらなければ生きていけない社会を想像するきっかけになれたし、インタビューも含めた「つながる」グラデーションの話には自分事として頷ける内容もありました。 読書会ではサブタイトルの「ひとりでも生存できる」から「マイノリティが生存に必要な情報とはどんなものがあるか」を考えたり、本の内容をふまえて「本当に『つながらない権利』< コミュニケーションの多様化で良いのか」をブレストしてみたり、自分たちにも当てはまる能力主義について話したりしました🙌 https://www.akashi.co.jp/smp/book/b657339.html