優しい地獄

86件の記録
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年5月24日買ったかつて読んだまた読みたい以前図書館で借りて読んで、読み終わってから「買ったらよかった」と思うくらい好きなので貯まったポイントで買った。 グルーヴ感のある文章で綴られたエッセイ、こんなのはじめてだよ!って興奮したことを思い出した。 装丁も好き。
- Daidaigo@df21792025年5月11日読み終わった@ 自宅赤、紫、青。この本の至る所からとても強い原色の風景が感じられる。実際に著者が見てきた世界は圧倒的に灰色が多かっただろうに。読み終わって瞼を閉じるとドギツイ色が脳裏に残る。 人が命を繋ぐために(必要でないものも含め)生き物の命を殺し続けていること、その風景を書き起こすとその色合いになってしまった、というか。とても流暢なのに日本語の母語話者ではないが故の言葉の偏りが、表現を生々しく感じさせているのかもしれない。 何にしてもとんでもない本だった。何を書くにしても、安易に紋切り型の表現に頼るな、自分の言葉で書け(この言い方自体アレだが)と暗に言われた気がした。
- ミキ@miki___632025年4月29日再読青森に帰る新幹線で読みたくて、本棚から持ってきた。祖父母との生活の描写がすごいなと思う。見たことがないはずの景色が浮かぶ。 “午後になると、埃のついた汗で真っ黒になる。汗の跡で体中に面白い模様ができ、顔は日に焼けて真っ赤になる。ビンに残ったわずかの水を飲むと、すっかりお湯になってる。そして弟が泣き始める。仕方なく祖母は私たちを連れて帰り、祖父はもう少し残って夕方の涼しい風で体を慰めながら畑仕事を続ける。祖父は日が暮れる前に帰ってくるが、薄暮の中で肩に鍬を担いで門からやってくる姿はものすごく大きく見えた。” P.12 「生き物としての本」 ここも好きな文章。 “手で温かい生地を触ると、この生地はこれから何にでもなれるという無限の可能性を感じる。捏ねることも、丸めることも、私の手の細胞と合体させることだ。[…]祖母の形見の、石でできたブレッド・スタンプを押す。最後に祖母が織ったタオルを上にかけて待つ。[…]私にとって、これは一つの意味がある。パンを通して自分の先祖の身体をもう一度形にして食べることを繰り返し、私の身体に戻すのだ。” p.169 「冬至」
- なかちきか@susie_may41412025年4月27日買った読み終わった『みえないもの』を先に買って読み始めてしまったが、近所に駅ビルの本屋に並んでいたので、こちらも購入。 文字だけの本を読んでいるのに眩しくて目を閉じる瞬間が、何度も訪れる。鮮やかなイメージが炸裂する。一方で、雪が落ちる音やパン種が発酵する音が聞こえてくるような、静けさのあるエッセイ集。
- めめん堂@memendo_tokachi2025年4月27日買った移動書店の「月のうらがわ書店」が近所に来ていたので購入。あらかじめReadsに気になる本を登録していたのでジャケ買いできた。突然本を買い、しかもヒゲを剃り忘れており、不審者みが強かったかもしれなくて申し訳ない…
- ロッタ@rotta_yomu2025年4月25日買った読み始めた@ 古本 りんてん舎ほんの数行読んだだけできっとこれは大切な本になるんだろうと確信する。ある少女のルーマニア片田舎の思い出はわたしにとっても大切な思い出となった。表現力がね、圧倒的すぎる。ああああ、こんなふうに言葉にすることができるようになれたなら。美しいんだと幸せなんだとすべてに許されていたんだと。イリナさんが日本語に興味を持ったきっかけとなった川端康成の「雪国」を読むことにします。
- 糸太@itota-tboyt52025年4月17日読み終わった夢現をさかんに行き来しながら描かれる、著者の世界。こんなにも見えているものが違うのに、抵抗なく心にすっと入り込んでくる。論理的では決してない、ピジュアルの連続だからこその、妙な説得力がある。どうやら新作も出たらしい。気になる。
- 盆太郎@andymizuki2025年3月22日読み終わった短いパラグラフのなかに、自分の来歴や社会情勢、頭のなかで考えていること、情景描写などが、なにひとつの違和感もなくつながって綴られていて、すごいと思った。抑揚がなく、向かい風を受けているときの肌のように、ビタっと身体を纏っている言葉の数々。真似しようと思っても書けないもので、エスノグラフィーの研究者ならではの言葉だとも思う。
- sayu@lumicy132025年3月10日読み終わったこの本に出会えてよかった。怒りや悲しみ、喜びそのどれもが激しく誇張されていたから心が揺れ動いたんじゃない。それらの感情は、沸騰する前のお湯のようにどこまでも静かに煮えたぎり、知らない土地で起きたこととして消化できるものではなかったからだ。このタイトルが目に入るたび、優しいという言葉の意味を俯瞰せずにはいられない。
- ( ˘ω˘ )@nnn2023年12月23日かつて読んだチャウシェスクによる社会主義時代のルーマニアに生まれ、貧困や暴力や不自由を経験してきた著者。何がすごいって日本語で書かれていることなんだけども、ちょっと私にはバイブスが合わなかったとでも申しましょうか、でもそう言ってしまうと自分が非人間みたいな雰囲気がある